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図書館スタッフおすすめ本

 

2016/08/01

女性作家ならではの推理小説

| by 図書館

『鏡は横にひび割れて』  アガサ・クリスティ/著 橋本福夫/訳 早川書房 (市立・成人 B933/ /12)

 ミステリーの女王・クリスティによる、“老嬢探偵ミス・マープル”シリーズの一編です。NHKで放送された映像作品をご存知の方もいらっしゃるのでは。

 事件はマープルの住むセント・メアリ・ミード村に著名な女優が移り住んできたことから始まります。彼女の屋敷で催されたパーティの席上、村の一夫人が毒殺されます。しかし彼女に殺意を抱くような人物は浮かび上がらず、周囲は首をひねるばかり。ロンドン警視庁から派遣されてきた警部は、旧知のミス・マープルの協力を得ながら事件の解決を図るのですが・・・。

 この作品の最大の魅力は、殺人の動機でしょう。実は、日本でも最近になって再燃してきたある事柄が動機となっているのですが、これに目をつけたのはやはりクリスティが女性だからでしょう。物語終盤、女性はもちろん男性もあっと言わされるような謎解きが待っています。ぜひご一読を。


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