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こどもの本のしょうかい

 

2021/09/24

【児童室でおもうこと】育児中のみなさんへ

| by 図書館

 この一年半、おうち時間が増え、お子さんへの読み聞かせの時間が増えたという方も
いらっしゃるのではないでしょうか?

 育児中には、私も毎晩絵本の読み聞かせをしていましたが、自分自身が
読み聞かせによって救われたと感じたことが何度もありました。

 
 地元を離れ、初めての土地で初めての子育てをしていた私は、早くその土地になじもうと
方言を封印したせいか、ストレスがたまる一方。子どもは、毎日毎日同じ本を持ってきては
「読んで!」という時期。(あるあるですよね。)「またこれか…」と少々嫌気がさしてきた私は、
「それじゃあ、いっそのこと」と、あろうことか文章を全部故郷の方言に換えて読み聞かせしたのです。
 すると、字はまだ読めなくても毎日聞いていてストーリーを覚えている子どもは
「そんなこと、どこにも書いていない!」と言いながらも、私が意気揚々と読むからでしょうか、
大笑い!大喜び!
 二人して笑い転げながら、読み終えたときには心がすっきり解放されていたのを覚えています。

 またある夜は、子どもをしかりつけた後のこと。
 しかられたのに、子どもはいつものルーティンで本を持ってくるのです。
 私は怒った気持ちのままページをめくりました。ところが、そんな波打った気持ちのままでは
ぜんぜん絵本が読めないのです。
 なんとか気を取り直して読み始めると、今度はあっという間に気持ちは本の中へ。
読み終わった頃には、心も子どもとの関係も元通り。本当に、本に助けられたと思いました。


 そんなこんながいろいろあり、子どものためと思っていた読み聞かせが、
実は自分自身のためでもあったのだと、今、つくづく思い返します。

 小さいお子さんがいらっしゃるみなさん!
 お子さんの好きな本でも、ご自身の好きな本でも、図書館で見つけた本でも
(開館まではもうしばらくお待ちを)おうち時間にぜひぜひ絵本を活用してみてくださいね。


 ちなみに当時子どもがはまり、私たち親子を笑わせることとなった絵本は
『しんせつなともだち』です。くりかえしの心やさしいおはなしで、どこにも笑いの要素はありません。
叱った後に読んだ絵本は…『まゆとりゅう』だったような気がします。(ま)

『しんせつなともだち』方軼羣/作(Pムとも) 福音館書店
『まゆとりゅう』富安陽子/作(Pトとも)福音館書店 


16:02
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