語り継がれる昔話
『日本昔話百選』 稲田 浩二,稲田 和子/編著 三省堂 (市立・児童388/ /研究)(点字・録音資料室 録音図書)
15年程も前の、まだ子どもが小さかった時です。
毎夜、絵本の読み聞かせタイムを楽しみにしていてくれる子どもに、そろそろ、言葉の持つ力だけで想像できるようになって欲しいと思いました。
それなら、日本の昔話をしてあげたいと選んだ本が『日本昔話百選』でした。
ずっと語り継がれてきた地方の、飾りけのない暮らし言葉で百の話が採話されています。
それでこそ、人生を戦いぬき、愛してきた人々の心がこもり、未来ある幼な子の心に語りかけるのです。
「なんと昔があったそうな。むかし、じいさんとばあさんがおったそうな…… むかしこっぽり。」
子どもに話してあげながら、いつのまにか私が、日本の豊かな風景や心で一杯に満たされていきました。
今も私の本棚にある、そして皆さんにおすすめしたい本です。