図書館スタッフおすすめ本

図書館スタッフおすすめ本

140字の物語

『恋はいつも少し足りない 140字で切ない結末』 神田 澪/著 宝島社 (市立・成人 913.6/カン/24)

 

 長い文章を読むのは苦手ですが、短い文章なら読んでみたいなと思って探していました。
 本書は、背表紙に「140字で切ない結末」とあるように、短い物語がたくさん収録されています。
 140字ですので、1つの物語は7~8行です。
 白地のページ以外に、物語の内容によっては黒地のページ、可愛いイラストもあって、目で見ていても楽しいです。
 自分に刺さるお話、刺さらないお話、いろいろありますが、どんどん読んでどんどんページをめくります。
 200ページあるので全部は読めないかなと思って読み始めたのですが、あっという間に読み終わりました。
 今、毎日を忙しく過ごしている中で忘れてしまっていた思い出はありませんか。
 当時、自分が抱いていた気持ちをことばにしてもらったような、そんな懐かしい物語と出会えるかもしれません。 
 よかったら読んでみてください。

ネット社会の闇を照らす本

『その情報はどこから? ネット時代の情報選別力』 猪谷 千香/著 筑摩書房(市立・成人 070//19)

 

かの親鸞聖人は、「よろずのこと、みなもって、そらごとたわごと、まことあることなきに…」(『歎異抄』より抜粋)と説かれたと伝わります。人の世に虚実渦巻くのは、どうやらさほど事新しくはないようです。さはさりながら現代ネット社会の闇深さに不安は募るばかり。

本書は、情報の海に沈まず、フェイクの山に惑わず、安心して生きる方法をわかりやすくまとめた一冊として、お勧めできる本です。アップデートに必要な関連本は続々と出版され、中には難解なものもあります。しかし、その言わんとするところは、情報リテラシー(中でも批判的思考力)を磨くことに尽きると言えそうです。図らずも聖人が師と仰いだ釈尊は「自燈明(他者ではなく、自らを拠り所とせよ)」の教えを遺しています。闇を照らす力は小手先の知識やスキルではなく、その人の生き方に宿るものかもしれません。

 

(関連本)
・『フェイクニュースを哲学する 何を信じるべきか』 山田 圭一/著 岩波書店(市立・成人 361.4//24)
  うわさ話、マスメディア・ネットのニュース、専門家の発言、陰謀論等を取り上げて論じた本
・『それってあなたの感想ですよね 論破の功罪』 物江 潤/著 新潮社(市立・成人 361.4//24)
  相手にエビデンスを求め、「論破」することを是とする最近の若者たちの風潮について迫る本
・『スマホは心を操る』 木村 忠正/著 朝日新聞出版(市立・成人 007.3//26)
  スマホがないと落ち着かない理由やSNSのもつ特性などを詳細なデータをもとに解き明かす本
・『ネットとAI時代の情報リテラシー 調べ、考え、発信する力』 梅澤 貴典/監修 日外アソシエーツ(市立・成人 028.0//26)
  中高生の情報リテラシー向上に役立つ本が幅広くテーマ別に精選され、多数紹介されている本

「ことぱ」って???

『ことぱの観察』 向坂 くじら/著 NHK出版(市立・成人 914.6/サキ/25)

 

こんにちは。
皆さんは、エッセーと小説の違いをご存知でしょうか。
高校生の息子に聞いてみたところ、返ってきた答えは「知ってるよ。エッセーは、随筆でしょ。」
エッセーと小説の違い。
小説はフィクションで構成され、登場人物や会話によって物語が展開していきます。
一方、エッセーは基本的にノンフィクションで、筆者自身の体験や思いが中心。
物語性にとらわれず、日常のひとコマや心の動きを自由に綴れるのがエッセーの魅力だそうです。

 

エッセーの貸出は、とても多いです。
エッセーコーナーの前に立ち、『ことぱの観察』というタイトルが気になり、手に取ってみました。
「ことば」ではなく「ことぱ」?
この本のテーマは「いろんな言葉を定義していく」だそうです。
「〇〇ってどういう意味?」と聞かれた時に、難しい言葉を聞かれているわけではないのに、答えようとする度に一瞬考えてしまいます。
合っていると思うのですが、私の考え方・感じ方そのものを問われている気がする感覚。
定義とは、その人のこれまでを表しているような気もします。
ふだんは見過ごしている言葉でも、立ち止まって、楽しさを見つけてみるのはいかがでしょうか。

 

なぜ「ことぱ」なのか気になった方は、手に取って読んでみてほしいです。
そして、その想いをエッセーコンクールに提出してくださったら、とっても嬉しいです!!!
因みに、今年度の読書に関するエッセーのテーマは「タイトルで選んだ本」です。
以上、エッセー担当者より。

 

「読書に関するエッセーコンクール」作品募集中(大人向け)
「読書に関するエッセーコンクール」作品募集中(小学生向け)

  ※市立図書館ホームページの別ページが開きます

ぬいぐるみに癒されたい

『動物園&水族館ぬいぐるみ図鑑 自分だけの“大切な宝物”を見つけに行こう!』木村 悦子/著 三才ブックス(市立・成人 759//26)

 

 

子どもの頃から、ぬいぐるみが大好き。ぎゅっと抱きしめた時のあの柔らかさに癒されるのです。

 

この本は「動物園と水族館」に特化したぬいぐるみたちが掲載されています。
ペンギンだけでも、エンペラーペンギン・アデリーペンギン・イワトビペンギンなど10種類以上も掲載。
見た目はキウイフルーツにそっくりな、オウサマペンギンのひなのぬいぐるみまであります。

 

京都水族館にいるオオサンショウウオのぬいぐるみは、19㎝のSサイズから155㎝の超特大サイズまで、サイズがとても豊富。
さらに、京都ならではの西陣織のオオサンショウウオのぬいぐるみまであります。
海遊館には、オウサマペンギン3変化のぬいぐるみも。原寸大の卵のぬいぐるみのファスナーを開け、ひっくり返すとヒナが現れます。そのヒナの背中のファスナーをさらに開けてひっくり返すと、立派な成鳥が現れます。いったいどうなってるの?!
池田市立五月山動物園のぬいぐるみは、同じウォンバットなのに、ワインは癒しオーラ全開、ユキはお鼻と右前足が白く、フクはチャームポイントの前歯と眠そうな目が特徴。個体差があるなんて、ファンにはたまらないですね。

 

もちろん地元の鳥羽水族館のラッコやジュゴンのぬいぐるみや、伊勢シーパラダイスのあざらし等も掲載されています。
ちなみに、我が家には鳥羽水族館のラッコのぬいぐるみがいて、いつも癒されていますよ。
あぁ、動物園や水族館に行きたいなあ。
みなさんも動物園や水族館に行って、「大切な宝物」を見つけてはいかがでしょうか。

帝国劇場の歴史

『帝国劇場アニバーサリーブックNEW HISTORY COMING』東宝株式会社演劇部/監修  東宝株式会社演劇部,ぴあ(市立・成人 770.6//25)

 

建て替えのために2025年2月に休館した帝国劇場のアニバーサリーブックです。
1911年に開場した帝国劇場の歴史はもちろん、帝国劇場に関わりがあった方々のたくさんの思い出話や、貴重な裏話まで、クロストークだからこそのお話の内容で、とっても読み応えがあります。役者さんだけではなく、帝国劇場で上演された作品の生みの親のコメントまで盛りだくさんです。
他にも外観やロビー、客席だけではなく、普段見ることができない舞台や裏側の設備、楽屋や稽古場などの写真もたくさん載っています。ミュージカルの世界に触れてまだ日が浅い私ですが、とっても興味深く楽しみました。代表作の歴代キャスト表も楽しかったです。
2025年に新劇場建設のために一時休館に入った帝国劇場。新しい帝国劇場も、新図書館も、素敵な施設になるといいなと、少し重ねてしまいました。
ちなみに私は裏表紙の着到板(出演者の名前が書いてある札で、札を返すことで到着を知らせるもの)だけでかなり楽しみました。舞台以外でも活躍している人のお名前が見つかるかも?

激動の100年を生きた人々の素顔に迫る!

『昭和100年の100人 リーダー篇 近くにいた人間しか知らない政財界トップの本当の姿』文藝春秋(市立・成人 281.0//25)
『昭和100年の100人 スタア篇 いまなお輝き続ける「時代の顔」』文藝春秋(市立・成人 281.0//25)
『昭和100年の100人 文化人篇 語り継がれる鮮やかな生き方知られざる素顔がいま甦る』文藝春秋(市立・成人 281.0//25)
『昭和100年の100人 女性篇 時代の軛(くびき)にとらわれず己の道を歩いた女性たち』文藝春秋(市立・成人 281.0//25)

 

1926年12月25日に大正天皇が崩御し、元号が「昭和」に改号された。今年2026年は昭和元年から起算して満100年となる。

本書は月刊『文藝春秋』掲載記事の中から、リーダー・スタア・文化人・女性の4篇に分けて、昭和・平成・令和の激動の時代を生き抜いた人たちの人物論を集成している。昭和天皇、東條英機、吉田茂、田中角栄、石原裕次郎、長嶋茂雄、王貞治、三島由紀夫、湯川秀樹、北大路魯山人、やなせたかし、水木しげる、与謝野晶子、岡本かの子、いわさきちひろ、金子みすゞ、美空ひばり、山口百恵、宇多田ヒカル、高橋尚子、野口みずき、浅田真央…。これらの人々の本当に近しい人たちが、その素顔に迫る。

家族・側近・親友・後輩などの証言から、新たな人物像の発見や意外な側面にも気付かされるかも?

野球のルールを知りたい!

『野球のルール解剖図鑑 ルールが変えた野球史、ジャッジが生んだドラマ』井野 修/監修 エクスナレッジ(市立・成人 783.7//25)


シーズンが始まって約2カ月。わが家の野球大好きっ子は、今年も毎日テレビで野球中継を見て一喜一憂しています。私自身、学生時代からテレビの野球中継は身近なものでしたが、最近困ったことが出てきました。それは野球の詳しいルールを知らないため、子どもからの質問に答えられないということ。そんな時に目に留まったのがこちらの本です。

 

ルールの起源や歴史はもちろん、審判員になるには?や審判の用具、基本動作などの解説があり、大まかな概要を知ることができます。また、ルール問題集として初級から上級まで60問のクイズが掲載されており、楽しみながらルールを学ぶこともできるようになっています。
全てのルールを網羅している本ではありませんが、気軽に知りたい初心者におすすめです。

 

もう少し詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。
野球以外にも、様々なスポーツの基本ルールが紹介されています。
『観るまえに読む大修館スポーツルール 2026』大修館書店編集部/編 大修館書店(市立・成人 780.3//26)

視覚障害者と社会を結ぶ懸け橋「点字毎日」を知っていますか?

『点字新聞が伝えた視覚障害者の100年 自立・社会参加・文化の近現代史』 毎日新聞社点字毎日編集部/編  明石書店(市立・成人 369.2//25)

 

「発刊の目的は、失明者に対して自ら読み得る新聞を提供し、本社発行の各種の新聞とあいまちて、新聞の文化的使命を徹底せしめんとするにほかありません。かくして、一方には、盲人に対し、一個の独立せる市民として社会に活動するに必要な知識と勇気と慰安を与え、他方には、これまで盲人に対して眠れる社会の良心を呼び覚まさんとするにあります。」(初代編集長・中村京太郎「発刊の言葉」より)

 

「点字毎日」は、毎日新聞社が発行する週刊の点字新聞です。今から100年以上も前に誕生し、今もなお発行し続けています。本書は、「点字毎日」の歩みを振り返りながら、視覚障害者文化の変遷を広く世の中に伝えるための1冊です。
「点字毎日」は、1922年(大正11年)5月11日に、視覚障害者が自ら読める新聞として創刊されました。「点字毎日」は、毎日新聞の本紙をそのまま点訳するのではなく、点字毎日編集部が独自に取材・編集しています。初代編集長に全盲の点字使用者が就任し、その後も歴代の編集部には一貫して点字を使う視覚障害者が加わっています。
「点字毎日」は、戦時中も休刊することなく、視覚障害者に役立つ生活情報や、福祉・就労・教育・文化などの身近なニュースを視覚障害者に届けてきました。視覚障害者による社会参加の実践と挑戦、権利拡大を求めてきた闘い、文化の進展とその歴史を、時代の変遷とともに伝えています。
「点字毎日」は、誕生してから100年以上にわたってずっと、視覚障害者と社会をつなぐ懸け橋となってきました。現在は、従来の点字版に加えて、音声版・テキスト版・点字データ版・活字版なども発行しています。
「点字毎日」活字版は図書館でも閲覧できますので、本書と合せて読んでみてください。
「点字毎日」初代編集長・中村京太郎について詳しく知りたい人には、こんな本もあります。


『盲人たちの自叙伝41 光よ照らせ』谷合 侑/監修 大空社 (市立・外1 281.0//41)

※こちらの資料は、取り寄せにお時間がかかります。ご希望の方は、窓口でお問い合わせいただくか、図書館HPからご予約をお願いします。

いつまでも歌い続けられる歌がある!

『生きてりゃいいさ 河島英五伝』  花房 観音/著 西日本出版社(市立・成人 767.8//25)

 

「生きてりゃいいさ 生きてりゃいいさ そうさ 生きてりゃいいのさ 喜びも悲しみも立ち止まりはしない めぐりめぐっていくのさ」(河島英五の歌「生きてりゃいいさ」より抜粋)

 

日本酒のCMで大ヒットした「酒と泪と男と女」をつくった河島英五は、亡くなる3日前までステージに立ち続けて、2001年4月に48歳でこの世を去った。

本書は、英五の歌を題材にして家族を心から愛した英五の生きざまを綴(つづ)っている。河島ファミリーから聞いたエピソード、笑福亭鶴瓶・桂南光・原田伸郎らの回想録からは、人間味あふれる英五の姿が浮かび上がる!「何かいいことないかな」、「酒と泪と男と女」、「時代おくれ」、「生きてりゃいいさ」、「旧友再会」、「月の花まつり」、「百年たったら」…。英五の歌は心に響くメッセージをたくさん残してくれた。

2026年4月で、英五が亡くなって25年になるが、英五の歌は、今日もどこかでだれかが歌っている。そしてこれからも英五の歌は、いつまでも歌い続けられることだろう!

「歴史を歩く旅へいざ!」

『歩いて学ぶ日本古代史 全3巻』 新古代史の会/編 吉川弘文館(市立・成人 210.3//25)

 

皆さんは、遺跡を訪れたことはありますか?
もしかしたら、三内丸山遺跡や吉野ケ里遺跡、平城宮跡などを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
私は学生時代に歴史(日本古代史)を勉強していて、休日には関西圏を中心に遺跡巡りや博物館巡りをしていました。
この本を手に取った時、私が大学で研究していたテーマについても触れられていたことを知り、卒論を書く前に出版されていたらさぞ頼もしいものだったなと思います。


 本書は、古代史の舞台となった重要な遺跡や、有名な場所を取り上げ、その歴史的な意義を最新の研究成果をふまえ、分かりやすく解説しています。
第1巻から第3巻まであり、通読すれば、古代史の実像が見えてきます。
各項目の最後には、実際に訪れて体感することができる遺跡や資料館、博物館HPの二次元コードを載せており、より詳しい情報に素早くアクセスすることができます。
また、第2巻では、四日市の古代とも深いかかわりがある久留倍官衙遺跡についても紹介されています。
皆さんもお気に入りのスポットを見つけて、歴史を体感してみませんか?

 

 

関連本
『壬申の乱を歩く』 倉本 一宏著 吉川弘文館(市立・書庫 210.3//07)

  古代史上最大の内乱、「壬申の乱」の行程をたどった本です。

  四日市についての記載があります。
『人物で学ぶ日本古代史 全3巻』 新古代史の会/編 吉川弘文館(市立・成人 210.3//22)