図書館スタッフおすすめ本

エッセーを読もう! ~「読書に関するエッセー」募集開始~

『ベスト・エッセイ2024』 日本文藝家協会/編 光村図書出版(市立・成人 914.6//24)

今年も、「読書に関するエッセーコンクール」の応募が始まりました!

 
エッセーを読むのが初めての方、何を読んだらいいか分からない!という方もいるかと思います。
 
そんな方にオススメしたいのは、日本文藝家協会 編「ベスト・エッセイ」シリーズです!
「ベスト・エッセイ」シリーズには、その年に新聞や雑誌などで発表された中から、厳選されたエッセーが1冊にまとめられています。
 
『ベスト・エッセイ2024』では、くすっと笑える話から深い共感のある話、旅や仕事での出会いの中から、浅田次郎や俳人の夏井いつき、芸人のラランド・ニシダといった多様なジャンルの顔ぶれが、2024年の日常を鮮やかに描き出します。
もちろん、読書に関するエッセーも収録されていますよ。
 
三木那由他「私たちには物語が必要だ」では、フィクションを生きるキャラクターを取り上げ、憧れた過去や、フィクションの中で多様な姿での活躍を描いてくれたら、と願っています。
 
宮内悠介「図書館考」では図書館との思い出と作家としての率直な図書館への想いが書かれていて、図書館を利用される方に読んでもらいたい一編です。
 
また今巻は、作家・大江健三郎や評論家・菅野昭正など亡くなった方への追悼文も数多く掲載されています。
中村文則は、初めて読んだ『個人的な体験』や大江健三郎賞に選ばれた時のことを振り返りながら、大江健三郎への感謝を語ります。
 
 
 
いかがですか。
だんだん、エッセーに興味が沸いてきたのではないでしょうか?
2024年のテーマは「何度だって読みたい本!」です。
ぜひあなたの「読み返したい!」を教えてください。
「読書に関するエッセーコンクール」へのご応募をお待ちしています!
(市立図書館ホームページの別ページが開きます)

読書エッセーって面白い!~読書に関するエッセー募集中~

『宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019』 宮部 みゆき/著 中央公論新社(市立・成人 019.9//23)

今年も、「読書に関するエッセーコンクール」の応募が始まりました。
読書に関するエッセーってなに? 読書感想文とは違うの?
そんな方はぜひ、実際に読書エッセーを読んでみましょう!
 
『宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019』は、毎週日曜日に読売新聞朝刊に掲載されている「本よみうり堂」にて、宮部みゆきが書いた書評を集めた1冊です。
読書家の宮部みゆきらしく、フィクション・ノンフィクションを問わないバラエティーに富んだ様々な本が選ばれています。
 
例えば、エルヴェ・ファルチャーニ『世界の権力者が寵愛した銀行』の紹介では、原題が『脱税の金庫番』であることに触れて宮部みゆきらしい題名を考案し、本書の背景と著者を簡単に紹介しつつ「告発者装った? 「情報泥棒」」というキャッチ―な見出しを付けています。
 
舞城王太郎『深夜百太郎 入口』『深夜百太郎 出口』の紹介では、舞城王太郎の超人作家と言っても良いような執筆スタイルは勿論、百話の多彩さを簡潔に示しています。
 
 
新聞書評なので、1つが500字から800字と少し短めですが、宮部みゆきの力量が表れていると感じるポイントがあります。
それは、自身の体験や社会へのまなざし、作品への愛が鮮やかに映しだされている点です。
紹介した本を読みたくなるような仕掛けがふんだんに用いられており、本を語りながら自分を語る、読書エッセーのお手本にするにはもってこいの本なんですよ。
 
いかがでしょうか。
宮部みゆきのほかにもたくさんの小説家やエッセイストが本や読書に関するエッセーを書いているんですよ。
読書エッセーを少しでも身近に感じていただけたでしょうか?
 
2024年のテーマは「何度だって読みたい本!」です。
ぜひあなたの「読み返したい!」を教えてください。
「読書に関するエッセーコンクール」へのご応募をお待ちしています!
(市立図書館ホームページの別ページが開きます)

「気候変動」がますます悪化すると…

『気候崩壊 次世代とともに考える』 宇佐美 誠/著 岩波書店(市立・成人 519//21)
   セットで読むなら『地球のために今日から始めるエコシフト15』 箕輪 弥生/著 文化学園文化出版局
(市立・成人 519//23)

   25年ほど前だろうか。新聞の広告欄見開きにばーんと載っていたのは清水寺の写真。そして「清水の舞台から飛び込む(?だったと思う)」清水の舞台ぎりぎりまで、なみなみと水が押し寄せている写真だった。もちろん合成。地球温暖化が原因で、海水面が上昇するぞという警告。私は「そんな大げさな…」としか思わなかった。確かに大げさな演出ではあったが、現在の状況を考えると、その頃の私はなぜもっと関心を持てなかったのだろうと思う。本書によると温室効果ガスが温暖化を引き起こすだろうと最初に指摘されたのは1896年だというのに。
  海面上昇によって沈む陸地、生きるために気候変動に適応していかなければならない生き物たち、地球に与える影響は恐ろしい。しかし地球が気候崩壊しないためにも、恐ろしく思っているばかりではいけない。紹介したもう1冊も是非読んでほしい。生活の中で実践しやすい事柄が満載だ。わかりやすく、コンパクトにまとめられている2冊である。

あなたも食べたことがあるのでは?

『日本お菓子クロニクル』 日本懐かし大全シリーズ編集部/編 辰巳出版 (市立・成人 588.3//23) 

 この本を開いたら、皆さん懐かしいと思うのではないでしょうか。
実は、昭和の時代から現代までの、お菓子のパッケージ写真が掲載されているのです。
昔と比べると、パッケージが変化しているものがたくさんあります。
例えば、キャラメルのお菓子で大人気の「グリコ」。
昔と比べて変化しているイメージは無かったのですが、あのばんざいポーズのお兄さんの姿が代わっていたり。
他にも、男の子のパッケージのイメージが強い「ビスコ」。
1933年販売のものだと、なぜか男の子はいません。
その代わりに、「グリコ」のお兄さんがいたりと、「ビスコ」なのか「グリコ」なのか、よくわからない不思議なパッケージの時もあったみたいです。
他にも、イメージキャラクターが、年々変化しているお菓子も沢山ありました。
この本を見ると、昔のパッケージの復刻版が出てくれないかなと、つい期待してしまいます。
皆さんもこの本を見て、子供の頃に食べたお菓子の記憶を思い出してください。

エッセーってなあに? ~「読書に関するエッセーコンクール」募集開始~

『エッセイストのように生きる』 松浦 弥太郎/著 光文社 (市立・成人 901.4//23)

今年も、「読書に関するエッセーコンクール」の応募受付が始まりました!
そこで今回は、エッセーを書くのはどんな人なのかを紹介していきます。
 
現在放送中の大河ドラマ「光る君へ」でも、ききょう(清少納言)が傷心の中宮定子を癒すため、定子と過ごした輝かしい日々を書き止めることを始めました。これが後に「枕草子」となるわけです。
 
清少納言のように、強烈な体験がなければエッセーを書くことはできないのでしょうか?
もちろん、そんなことはありません。
 
『エッセイストのように生きる』の著者・松浦弥太郎は、30年以上エッセーを書き続け、エッセーを書くことを生業としています。清少納言やさくらももことは異なる、職業がエッセイストの方ですね。
しかし著者は、エッセイストとはただの職業ではなく生き方であると説きます。
エッセーを書くことで、自分自身を知り、心の中に自分の居場所を守り続けてきたそうです。
 
本書では、エッセーとはなにか、エッセイストとして生きるとはどういうことかという点から、エッセーを書くための思考法や読書のコツ、プロットの作り方まで丁寧に指南してくれます。
著者曰く、エッセーの秘訣とは自分だけの「視点」と「秘密」。
本書を読み終えたころには、エッセーを書きたくてうずうずしているに違いありません。
 
いかがですか? だんだん、エッセイストという生き方に興味が沸いてきませんでしたか?
2024年のエッセーコンクールのテーマは「何度だって読みたい本!」です。
これを読んでエッセーを書いてみたいと思った方、「読書に関するエッセーコンクール」へのご応募をお待ちしています!
詳しくはこちらをご覧ください。

「読書に関するエッセーコンクール」作品募集中(市立図書館ホームページ内の別ページが開きます)

知っていますか?「蘭字」

『蘭字ー知られざる輸出茶ラベルの世界ー』 齋田茶文化振興財団齋田記念館/編集・発行 (市立・地域 L675//20)

この資料は、東京にある齋田記念館で行われた「蘭字」をテーマにした展示の図録です。

「蘭字」とは、日本からお茶を輸出する際に茶箱の側面に貼られたラベルの総称。
始まりは定かではないようですが、政府がお茶の栽培と輸出を奨励した明治期頃から、
盛んに製作されていたようです。

蘭字には、種類・品質・産地・ブランド名・輸出商社などの情報が記され、なかには、文字情報と共に日本や西洋をモチーフにした絵柄も施されたものもありました。
カラーで刷られたそれらは、デザイン的にも美しいものが多くあります。

ここ四日市からも多くお茶が輸出され、茶箱には四日市で製作・印刷した蘭字も貼られました。
この資料には、四日市の印刷会社や市内の郷土資料館に残る蘭字やその見本帳なども登場します。
どんな種類のお茶がどこで作られ、どんな商社を通してどこの国へ運ばれていたのか…
蘭字からは、四日市のお茶の歴史とともに、流通の歴史も垣間見ることができます。

デザインの美しさを楽しみ、歴史の一片も知ることのできるこの資料。
ぜひ、2階地域資料室で、手に取ってみてください。

ようこそキングの世界へ

『スティーヴン・キング大全』 ベヴ・ヴィンセント/著 河出書房新社(市立・成人 930.2//24)

ステーヴン・キングの作品は映像化されたものが多く、『キャリー』や『スタンド・バイ・ミー』などはご存じの方も多いかと思います。
ホラー作品から社会派もの(例『グリーン・マイル』)などテーマも幅広く、長編やシリーズも多いのでどれから読み始めようかと思っている方にこの『スティーヴン・キング大全』はおススメです!
年代別に分かりやすく紹介されていたり、どんな子ども時代を過ごしていたかなど、キングのこともまるごと知ることができます。
また、作品と作品が実はつながっていた!ということが分かるのも楽しいです。
この本をきっかけにあなたもキングの世界にはまってしまうかもしれませんよ!

墓マイラーって知っていますか?

『世界のすごい墓』 地球の歩き方BOOKS W31 旅の図鑑シリーズ) 地球の歩き方編集室/編集 Gakken(市立・成人 629.8//23)

 偉人、著名人の墓巡礼をする人のことを墓マイラーというそうです。
日本では墓巡礼の文化は古く、掃苔家(そうたいか)という言葉があり、俳人の松尾芭蕉も古い歌人の墓を訪れていたそうです。
本書は、墓マイラーの名づけ親であるカジポン・マルコ・残月さんの巡礼を続ける理由や心得から始まります。
ページをめくっていくと、世界各国の美しい写真と雑学が楽しめます。さらに観光地、遺跡等には墓や霊廟が多いことに気づきます。それは、巨大な建造物だったり、森の中にひっそりとたたずんでいたり、時には不気味だったり、カラフルで陽気ささえ感じるものもあります。また、埋葬方法や形等からそこに住む人々の死生観や文化を知ることもでき、興味深いです。
 世界各国194の墓、霊廟が楽しめます。日本も13か所紹介されています。
 私は墓マイラーではありませんが、横浜へ旅行に行った時、三国志で有名な関帝廟を参拝した事を思い出しました。廟に入ると、小説の人物が不思議に身近に感じられ興奮してしまいました。巡礼を旅の目的の一つに加えるだけでも、より思い出深いものになるかもしれません。

 あなたも墓マイラーになって、文豪、偉人、著名人を身近に感じる旅に出てみませんか。

絵本を贈ろう

『夢眠書店の絵本棚』 夢眠ねむ/著 ソウ・スウィート・パブリッシング(市立・成人 019.5//23)

子どもの誕生日プレゼント、知人の出産祝いなど、誰かに絵本を贈ったことはありますか?
その時にどんな絵本を選びましたか?思い出に残っている本、好きな本、パッと目についた本……
など、さまざまあるかと思います。
もし、これから贈り物をする時に「どんな絵本が良いのかしら?」と迷っているなら、『夢眠書店の絵本棚』をパラパラとめくってみることをおすすめします。

夢眠ねむさんは、三重県出身の元アイドルで、現在は東京都で絵本を中心とした本屋さん「夢眠書店」を経営しています。
この本では、夢眠書店で購入できるのはもちろん、近くの本屋さんでも入手しやすい絵本ばかりが載っています。
例えば、今大人気の『パンどろぼう』(柴田ケイコ/著 KADOKAWA 児童P/シ/にんき者)や赤ちゃん向けの『じゃあじゃあびりびり』(まついのりこ/作・絵 偕成社 児童P/マ/20)。
でも、人気の本やロングセラーの本は「もう持っているかも」と悩むこともあるかも知れません。そんな時は、ぬいぐるみとセットにしてみたり、しかけがあるものを選んでみたり、“おまけ”があればもっと喜んでくれると思います。
この本では絵本一つ一つに説明が書いてあるので、読んだことがなくても想像しやすいのではないでしょうか。
実際に読んでみたくなったら、図書館でも本屋さんでも手に取ってみてください。

これは個人的な考えですが、絵本は読ませるものではなくて楽しむもの。大人だって嫌いなものは読みたくないですよね。
それと同じように、「楽しんでほしいな」という想いが大切なのだと思います。
絵本のプレゼント選びに困ったら、夢眠書店の絵本棚をのぞいてみるのも良いかも知れませんね。

中国語で推し活

『SNSで学ぶ推し活はかどる中国語』 はちこ/著 朝日出版社(市立・成人 824//23)

友人のすすめで華流ドラマを見始めたところ、あっというまにのめり込んでしまいました。
さらに好きな俳優さんもでき、これを機会に推し活を始めてみることにしました。

推し活をするとはいえ相手は中国人。まずはSNSからと辞書を片手に解読を試みるものの、これがなかなかに難しい。
「推し」や「フォロー」など、新しく生まれた言葉は辞書には載っていないし、そもそも語学力が足りません。
もちろんインターネットを使えばすぐに翻訳できますが、もっと体系的に学べる本が欲しい・・・図書館にありました!

この本はネット上で実際に使われている言葉を基本単語、ジャンル別用語などに分類して紹介。
その言葉がどのように生まれたのかといった説明や、例文も載っているので文法の勉強にもなります。
また、韓国語・日本語由来の言葉や和製英語ならぬChinglish(中製英語)なんていうものもあり、見ているだけでも面白い。
さらに、中国の推し活事情や中国ドラマなどのコラムもあり、語学学習の本としてだけではなく、現在の中国を知る読み物としても楽しめます。

もちろん韓流もありますよ!

『推したい私の韓国語』 イダヒ/著 ワニブックス (市立・成人 829.1//22)
『推し活韓国語』 柳 志英/著 南 嘉英/著 幡野 泉/監修 劇団雌猫/監修 Gakken(市立・成人 829.1//23)