好きな作家:「ロザムンド・ピルチャー」
ロザムンド・ピルチャー/著 中村 妙子/訳
『シェルシーカーズ 上・下』 朔北社 (市立・書庫933/ヒル/ )
『九月に 上・下』 朔北社 (市立・書庫933/ヒル/ )
『ロザムンドおばさんの贈り物』 朔北社 (市立・成人933/ヒル/13)
私にとって気分が落ち込んだとき、手に取って読み返したくなるのは、あたたかい気持ちで満たしてくれる「ロザムンド・ピルチャー」の作品です。
ピルチャーは、イギリスを代表する女性作家のひとりで、スコットランド・コーンウォル・ロンドンを舞台にした作品を多く書いています。イギリスの自然風景や、さりげない日常風景の描写が細やかでまるでその情景が目に浮かぶようです。登場人物の感情も、日常で誰もが感じるような喜び・悩みなど豊かに表現されていて、ひきこまれます。時間の流れがゆったりとしていて、物語の世界にどっぷり。春の日差しのなかで読むのにもぴったりです。
初めて読んだのは、長編の『シェルシーカーズ 上・下』(中村妙子/訳 朔北社 1995年)。「貝を探す子どもたち」という作品を残した著名な画家の娘・ペネラピとその家族の物語です。この作品には『九月に 上・下』(中村妙子/訳 朔北社 1997年)という続編もあります。最近、再版された『ロザムンドおばさん』シリーズ(『ロザムンドおばさんの贈り物』(中村妙子/訳 朔北社 2013年)ほか)など、ちいさな幸せがギュッと詰まった短編もおすすめです。中村妙子さんの訳もすてきです。モンゴメリやミス・リードが好きな人はきっとお気に召すはず?