地球を知る

『地球史マップ』 クリスティアン グラタルー/著 藤村 奈緒美・瀧下 哉代/訳 日経ナショナルジオグラフィック(市立・成人 450//24)


 黒地に青い地球。この宇宙から見たような地球の表紙に惹かれ手に取ってみた。
パラパラとページをめくると地球誕生・構造、生命の歴史。またヒトという動物の誕生による地球の地質や気候、資源、生物、社会の変化など人類と地球のかかわりについて書かれている。
 例えば、地球の核が生み出す地磁気が「盾」となり、生物を太陽の熱や宇宙線から守っている。地球は、太陽との距離や気圧により水が液体として存在できるハビタブルゾーンに入る唯一の太陽系の惑星であること。深層海流の平均速度は1㎜毎秒で、地球を1周するのに1000年かかることや、海水には太陽エネルギーとCO2を吸収し気候変動を緩和する役割があるが、昨今の温室効果ガスの排出による気温上昇を緩和するため、海水が熱吸収するので海面温度が上がっていることなどである。  
この1冊には地球のこと、また地球とヒトとの関りを社会、地理、生物などの視点から解説されており、「そうだったのか!」が溢れていた。
 百科事典のように全頁が、わかりやすい図や表で表現されパラパラ見ているだけでも面白い。また関連ページの表記や索引もあり、興味のある1ページからどんどん広がっていく1冊である。