素敵なマンガ、どうじょどうじょ

『B&D』 ほし よりこ/著 マガジンハウス(市立・成人 726.1/ホシ/15)


 ご存じでしょうか、図書館では、マンガも所蔵しています。
 数は多くないですが、一度読むとくせになり、どうにも忘れられなくなるようなマンガを、実は所蔵していたりします。その一冊が、今回紹介する『B&D』です。
 『きょうの猫村さん』で著名な、ほしよりこ先生作。あちらが長期連載なのに対し、こちらは一巻完結です。天才幼児チィチィ(3歳)とそのお兄さんテイチ、さらに飛び級で進学するチィチィを取り巻く少年・青年・先生たちの日常が、見開き2ページ=一話のペースでテンポよく描かれていきます。
 このマンガ、なぜか男性しか出てきません。しかもチィチィは天才なので、周りも冴えた人ばかり……いや、冴えすぎて一転、愛らしい人ばかり。各話ほぼなんでもない会話に終始しますが、その中に突然、目を瞠(みは)るほど輝くセリフが飛び出してきます。
 「自分の百点をあげようとするなんて絶対しちゃいけない事なんだよ」
 「雨やどりの時にさ タバコプカーとふかしてな 煙が雨に打たれてるとこ見んの、大好きなんだよな」
 「いいから秋野も数えろよ 数も数えられないもったいぶった人生かよ」
 ほし先生のえんぴつ画の画風も相まって、何度も味わいたくなるセリフ、多数。
 それとは別に、日常生活で使いたくなるセリフも、多数。
 「ちんどうってよばれてる」
 「どうじょどうじょ」
 「ちっかりちろよっ!」
 「ちゅきなんだぜ オレたちのこと」
 私は使っています。気になるでしょう。ぜひ一度お読みになって、「いかちた会話、ちてこうぜ。」