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図書館スタッフおすすめ本

 

2022/02/01

貝殻から見える世界

| by 図書館

『貝と文明』 ヘレン・スケールズ/著 築地書館 (市立・成人 486//16)


 皆さんは貝と聞くとまず何を思い浮かべますか?
 私を含め多くの方は、食卓で並ぶことが多いアサリやカキ、人によってはアクセサリーに用いられる真珠を思い浮かべるでしょう。

 
 今回紹介する本の主役は、貝を中心にタコ、イカなどを含む軟体動物たちです。
 海洋生物学者である著者は、私たちが知っているようであまり知らないこれらの生き物たちについて、最新の研究やユニークな体験談を交えつつ分かりやすく解説してくれています。
 ある章では貝殻がどのように作られるのか、アオイガイ(貝殻のあるタコのような見た目です)の不思議な習性など軟体動物それ自体がテーマになっています。一方、ある章では、カキ養殖の新たな取組やイモガイの毒を活用した新薬開発についてなど、軟体動物と人間との関わりがテーマとなっています。
 最終章のテーマは、今日の軟体動物たちを取り巻く海の変化です。ここでは、海の変化が軟体動物にどのようなリスクをもたらすのか実験や調査をもとに語られています。


 読み終えた私は、「いつか砂浜でのんびり貝殻を拾い集めるのも楽しそうだな…」と海に思いをはせると同時に、自分たちが今当たり前に食べているアサリやイカをいつか食べることができなくなるのではという不安も感じました。
 この本が、皆さんが貝や海に興味をもったり、馴染み深いものから人間の営みや自然とのかかわりを考えるきっかけになればと思います。


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