2015年1月の記事一覧
語り継がれる昔話
『日本昔話百選』 稲田 浩二,稲田 和子/編著 三省堂 (市立・児童388/ /研究)(点字・録音資料室 録音図書)
15年程も前の、まだ子どもが小さかった時です。
毎夜、絵本の読み聞かせタイムを楽しみにしていてくれる子どもに、そろそろ、言葉の持つ力だけで想像できるようになって欲しいと思いました。
それなら、日本の昔話をしてあげたいと選んだ本が『日本昔話百選』でした。
ずっと語り継がれてきた地方の、飾りけのない暮らし言葉で百の話が採話されています。
それでこそ、人生を戦いぬき、愛してきた人々の心がこもり、未来ある幼な子の心に語りかけるのです。
「なんと昔があったそうな。むかし、じいさんとばあさんがおったそうな…… むかしこっぽり。」
子どもに話してあげながら、いつのまにか私が、日本の豊かな風景や心で一杯に満たされていきました。
今も私の本棚にある、そして皆さんにおすすめしたい本です。
都道府県の持ちかたってナニ?
『都道府県の持ちかた』 バカリズム/著 ポプラ社 (市立・成人049/ /12)
小学校の頃、都道府県を覚えるのに苦労した思い出のある方は多いと思います。
当時、この本に出合っていれば…と思える程、都道府県がおもしろく紹介されています。
著者バカリズムさん独特な感性で、今まで考えたこともなかったような持ちかたを教えてくれています。
持ちかたポイントも笑ってしまいます。
基本データも掲載されており、都道府県の特長、人口、産業なども知ることができ、大人の方からお子さんにもお勧めです。
個人的に、三重県の持ちかたが、一番かっこいいですね。
介護の夢と現実を知りたきゃ、これを読め
“介護の夢と現実を知りたきゃ、これを読め 公務員の夢と現実を知りたきゃ、これを読め”
『ヘルプマン!』(1巻~27巻) くさか里樹/著 講談社 (市立・成人726.1/クサ/)
この本は、一人でも多くの方が介護の世界に入って来てほしいとの切実な願いを込めて、ご寄贈いただきました。
皆さん、特に学生さん、ぜひ手に取って読んでください。漫画ですから、読みやすいと思います。
私がこの本をお薦めするのは、介護の尊さ・素晴らしさだけを描いていないからです。むしろ、介護の厳しさ・残酷さを描いた場面の方が、はるかに多いです。
もし私がこの本を学生の時に手にしていたら、私は介護の道には進まなかったと思います。私のような軟弱者には、この厳しさを乗り越えるだけの根性や覚悟がありません。
だからこそ、若い人には、この本を読んでほしい。この本を読んで、自分には無理だと思ったら、別の道を探した方が良いと思います。
この本を読んで、よし、私はこの世界で頑張ってやる!、と意気込める人には、ぜひ、介護の道に進んでほしいのです。
覚悟を持った元気な若人を、介護の世界は求めています。
あと、若い人と公務員の皆様。この本の26巻と27巻を、ぜひ読んでください。
私には、ここに描かれていることが、フィクションや演出とは思えない。公務とは何かについて、核心を突いた問題提起をしていると思います。
26巻と27巻を読んで、よし、私はこの世界で頑張ってやる!、と意気込める人には、ぜひ、公務員の道に進んでほしい。
さて、この本は、漫画という表現形態に着目して、芸術(700)の分野で、絵画(720)に属する、漫画・挿絵・童画(726)に分類し、その番号が並ぶ棚に並べました。
この本との出会いを求めて図書館へみえたら、分類番号(726)の本が並ぶ棚の位置を職員に尋ねるか、本棚側面に表示した緑色の分類番号を目安に、書架までいらっしゃってください。
この本が、文字主体で表現された出版物であれば、社会科学(300)の分野で、社会(360)に属する、家庭(367)や社会福祉(369)に分類したでしょう。
このあたりの話は、別の本をご紹介する時に、ご説明できればと思います。
それでは、今日はこの辺で。