2022年7月の記事一覧
ホラーではありません!? 愛の写真集です
『愛されすぎたぬいぐるみたち』 マーク・ニクソン/写真・文 オークラ出版 (市立・成人 759//18)
本書は、世界中から集められた60体以上のぬいぐるみの写真集です。
ぬいぐるみと言っても、ただのぬいぐるみではありません。とにかく愛されすぎたぬいぐるみなのです。ページをめくって頂ければどんなに愛されたかが一目で分かります。
何といっても、子どもの愛は容赦ありません。引っ張ったり、噛んだり、放り投げたり、連れまわしたり。でも、一日の終わりには、必ず抱きしめて眠りについたことでしょう。
涙も汗も鼻水も、誰にも言えない秘密も、辛抱強く受け止め、こんなにもばっちく、いえいえ、味のあるぬいぐるみに育っています。どんな姿になっても、子供たちの大切な親友であり続けたのです。
赤ん坊が母親から離れる時の足掛かりとして使われるぬいぐるみのことを「移行対象」と言うそうです。移行対象を持っていた子どもはその後の人生にも影響するのだとか。
どのぬいぐるみにも名前やエピソード等が書かれています。そして、写真とともにかけがえのない親友であった証と濃密な物語がよみがえります。
写真家マーク・エクソンが初めて書いたという詩は、「愛されすぎたぬいぐるみたち」への心からのメッセージのようです。
一見するとホラーに見えそうな写真も読み進めると愛おしく思えてきます。
四日市を知るなら、まずはコレ!
『のびゆく四日市』 四日市市教育委員会/編集 四日市市教育委員会 (市立・地域 L223//20)
みなさん、どれくらい「四日市」のことを知っていますか?
私は、こう聞かれて「まあ、学校で習った程度は」と答えていました。
けれど、小学校の社会科の副読本に使われているこの本を読み、気づきました。
「私、四日市のこと全然知らない…私もこの本を使っていたはずなのに。」
副読本だけあって、この本には、うつりかわり・産業・くらしを支える仕組みなど、四日市市のことがギュッとつまっています。
「え?子ども向けなんでしょ?」「ずっと住んでいるし知らないことなんてない!」と思ったみなさん、一度読んでみてください。
子ども向けだからこそ分かりやすく、四日市に来たばかりの人が知るのに、ぴったりです。
ずっと住んでいる人にも、新しい発見があるかもしれません。
図書館には、歴代(1969年~)の『のびゆく四日市』もあるので、「これつかってたな~」と懐かしむのもいいですね。
そして、定番の「郷土を調べる」という夏休み宿題で何を調べようか迷っているみなさん。
この本は、テーマ探しや調べ方のヒントにもなりますよ。
昔使っていたのが、まだ捨てずに家にあるという人は、大事に残しておくといいかもしれませんね。
市立図書館では2階の地域資料室で、読むことができます。
(注:年代によっては、貸出できないものもあります。)