2025年9月の記事一覧
野球を楽しむ
『野球と応援スタイル大研究読本』 ジン トシオ/著 カンゼン(市立・成人 783.7//22)
わが家には野球大好き家族がいて、プロ野球シーズンともなると毎日テレビで野球中継を見ている。
地元チームが一番のお気に入りだが、他のチームの試合を観戦することも好きで、複数試合中継している日はパラダイスらしい。
『野球と応援スタイル大研究読本』は、日本ハム、ロッテ、楽天の応援団を渡り歩き、高校野球や様々なスポーツの応援歌を作曲してきたジン トシオ氏によるもの。応援とは何か、どんな応援があるかという話からどのように応援や応援歌が作られるのか、試合における応援の流れや楽器術など応援に関するさまざまな情報が詰め込まれている。
「応援の目的は、勝利のために選手が最高のパフォーマンスを発揮できる環境作り」とあるが、一言で応援と言ってもとても広い世界なのだと感じた。
私自身はなかなかゆっくり中継画面を見ることができず音だけを聞くことが多いが、シーズンも終盤にさしかかった今、試合はもちろん応援にも注目して楽しんでいきたい。
こちらも楽しい1冊。2005年から2024年までの20年間のファンクラブの歴史を主な特典とともに振り返ることができます。
『プロ野球12球団ファンクラブ全部に20年間入会してみた!』 長谷川 晶一/著 集英社(市立・成人 783.7//24)
仕掛けのある小説
『ターングラス 鏡映しの殺人』 ガレス ルービン/著 越前 敏弥/訳 早川書房 (市立・成人 933.7/ルヒ/25)
図書館で働いていながらも普段あまり小説を読まない私。そんな私でもつい手に取ってみたくなるのが、"仕掛け"のある小説だ。
読む順番で物語が変わる道尾秀介の『N』然り、袋とじを切り開いて読む泡坂妻夫の『生者と死者』然り、一風変わった仕掛けの施された小説に心惹かれる。
そんな私が3冊目として読んだのが、ガレス ルービン『ターングラス 鏡映しの殺人』。外国人作家によるミステリー小説だ。
この本は、表と裏の両方から読み進めることのできる左右両開きの形をとっており、表から始まる物語と裏から始まる全く別の物語が、互いの謎を解決へと導く鍵となっている。
ぜひ一度この本を手に取り、初回の読了時にのみ味わえる仕掛け本ならではの驚きと感動を体感していただきたい。