2015年5月の記事一覧
余裕のある生活は部屋の整理から!
『いつも余裕のある人が実践している男の部屋の整理』
小松 易/著 石川 ともこ/イラスト メディアファクトリー (市立・成人597.5/ /13)
生活に余裕をつくるには、仕事のデスク周りの片づけだけでは十分とはいえません。
この本は、片づけの専門家がたくさんの人に指導してきた経験をもとに部屋や持ち物など、日常で使っているものを整理し、必要なものが必要な時に準備できる生活を実践するための必読本といえるかもしれません。
部屋がちらかってしまう原因をチェックしそれを改善することからはじめていき、物の整理を習慣化すれば、あなたも時間や気持ちに余裕ができるかもしれません。
小学2年生の国語の教科書に泣けた
『きいろいばけつ』 森山 京(みやこ)/著 あかね書房 (市立・児童 F/モ /05)
小学2年生の国語の教科書に掲載されている物語です。
森で黄色いばけつを見つけた、きつね君。
一目でとっても気に入って、このばけつを森でうっとり眺めたり、このばけつで自分の庭の木に水をあげる姿を想像したり、ばけつに自分の名前を書くまねをしたりします。
でも誰のものだか分からないので、持ち主が現れるまで、1週間待ちます。
1週間待っている間の、きつね君の仕草がたまらない。
大切に、大切に、ばけつを見守っているのです。
でも、ばけつがやっと自分のものになる前の晩、ばけつは強い風に吹き飛ばされて、遠くへ飛んで行ってしまいます。
この場面は、夢かうつつか、どちらでも取れる表現がしてあります。
この後のきつね君のセリフ。
「(どっちでも いい)と、きつねの こは、おもいました。」
長女の教科書でここまで読んだ時、私はボロボロ泣きました。
これを書いている今でも、泣けてきます。
きつね君は、「どうでもいいや」と思ったわけでは決してありません。
毎日、毎日、森へ通って、慈しむように眺めていた、ばけつなのです。
どうでもいいわけは、ないのです。
ぐっと我慢して、彼なりに今までの思いを昇華させたのです。
あんたは、えらいなあ!と、きつね君を抱きしめたくなります。
心躍らせながら、大事に大事に育てた「もの」や「こころ」が、最後の最後の段階で、自分の手の届かない所へ行ってしまう。
すべてを失ったかのような、喪失感。
それでも立ち上がって、ふたたび歩き始める。
そんな経験は、子どもたちより大人の方が沢山しているから、大人がこの物語に心を揺さぶられるのですね。
あなたも、小学2年生の国語の教科書で、泣いてください。