カテゴリ:図書館スタッフのおすすめ本

住所のこと知りたい人はこちら

『住所と地名の大研究』 今尾 恵介/著 新潮社(市立・書庫 318.1//04)

 

この本は、地名の本は沢山あるのにどうして住所の本がないんだと常々思っていた著者が「それなら自分で作ってみようか」というありがたい一冊です。

 

郡って何だろう? 大字って何だろう? 丁目って何だろう? と思ったことがある人。
住所と地番とはどう違う? 〇番〇号とか〇番地〇とか様々なのはどうして? と疑問に思ったことがある人。
おすすめします。

 

そして皆さんは住所に入っている数字について、どのようにこの番号が割り振られたのか気になりませんか?
この本ではそのあたりのあれこれについても解説されています。
早速私も町内の地図を確認してオオッと感激しました。
興味のある方はどうぞ。

夏祭りも、それ以外も!浴衣でお出かけしませんか?

『はじめてのゆかたBOOK 可愛く着こなすヒントがいっぱい』ブティック社(市立・成人 593.8//16)
『おとなの浴衣、はじめます 春から秋までたくさん着たい!』山崎 陽子/著 技術評論社(市立・成人 593.8//23)

 

もうすぐ梅雨も明け、夏本番。夏の予定は決まりましたか?今年は四日市花火大会の再開が楽しみですね。
そんな夏の予定に、浴衣を着てみませんか?
着物は特別なときに着るというイメージの方が多く、浴衣もせっかく買っても年に一度しか着ない方も多いのではないでしょうか。
しかし、浴衣は洋服でいうとTシャツやジーパンのようなもの。難しく考えず普段着にしていいんです!
一般的には7~8月向けとされていますが、近年は暑さが長いこともあり、着方次第で長い期間楽しめます。


そこで紹介したいのがこちらの2冊。
浴衣の選び方から着付け、ヘアアレンジに男性用の着付けまで、浴衣の基本を一冊で網羅した『はじめてのゆかたBOOK』。
浴衣を着てみるならまずはこちら。着付けの本はほかにもありますが、細かい疑問にも手が届くため特におすすめです。
もう1冊は、5月から9月まで、長く浴衣を楽しむための工夫がつまった『おとなの浴衣、はじめます』。
普段使いにチャレンジしたい方はこちらがおすすめ。帯結びの動画が見られる二次元コード付きです。


私も5月開催のライブに、浴衣を着物風に着付けて参加しました。
色柄や素材によっては浴衣っぽく見えにくいものもあり、真夏以外でも着やすいです。洋服のワンピースのような感覚、お店によっては着物初心者への応援としてもっとリーズナブルに買える場合もありますよ。

 

夏らしい、日本らしい装いをぜひ楽しんでみてください♪

ごはん作ろうかなと思った本

『初めてのひとりキッチン』 上田 淳子/著 講談社 (市立・成人 596//21)

 

タイトルからやさしそうな印象を受けたので、この本を選びました。
 
「この本はいままでのビギナー向け料理本よりも、さらに一歩手前の段階を想定しています」という言葉から始まるので、安心してページをめくることができます。

全体的に準備する材料が少ないレシピが多いです。
また、作業手順が少ないレシピも多く、2つや3つの手順で完成する料理もたくさん掲載されています。

 

初めて料理をする方だけでなく、用意するものが多いと大変だなと思う方、文章が長いのは苦手だなという方にもおすすめです。よかったら見てみてください。

天気のなんでだろう?

『気候危機がサクッとわかる本』 ウェザーマップ/著 森 朗・森田 正光/監修 東京書籍 (市立・成人 451.8//22)

 

これからの時期は梅雨に入り、夏に向かっていきます。
今年の日本で1番最初に梅雨入りをしたのは、九州。これは観測史上初めてだそう。
近年、異常気象が多く天気に対して疑問を感じることもあるはず。
この本は、天気の様々な疑問に対して、図やイラストなどを使って分かりやすく説明しています。
これからの時期の悩みである台風や猛暑などの説明もあり、
気軽に読める内容になっています。
ぜひご一読ください。

引退競走馬のセカンドキャリア

『セカンドキャリア 引退競走馬をめぐる旅』 片野 ゆか/著 集英社(市立・成人 645.2//23)

 

 本書には「競馬業界では毎年約七千頭のサラブレッドが生産され、一方で約六千頭が引退するが、その多くは行方不明になっている」という文面がある。
競走馬として頑張って走ったにもかかわらず、その大半は行方不明。現実は甘くない。


 しかし、このままではいけないと、昨今では引退競走馬への支援が呼びかけられるようになった。
数年前に「引退競走馬であるナイスネイチャという馬が、三十三歳の誕生日を記念したバースデードネーションにて約三千六百万の支援金を集めた」というニュースが話題になったのをご存じだろうか。
ナイスネイチャは既に他界してしまったが、どれだけの引退競走馬を救い、どれだけ私たちに引退競走馬の行く末を考えさせたのか、功績が計り知れない。
もちろんこの件についても、本書で紹介されている。


 他にも数々の引退競走馬が取り上げられているが、「TCC Therapy Park(TCC Japanの活動拠点)」という引退競走馬を支援する施設に在籍している「ラッキーハンター」を紹介したい。


 ラッキーハンターは元競走馬だ。
小さな頃から人懐っこく、とても大らかでかわいらしい馬であるが、なかなか競馬で活躍出来ずにいた。
引退後は、どうなってしまうのか。
当時の馬主であった林氏は、様々な施設に問い合わせるもうまくいかず、「TCC Japan」代表の山本氏に相談。
ラッキーハンターの受け入れを断られるのではと林氏は不安に駆られるも、彼は「むしろラッキーハンターのような未勝利の無名の馬を救ってこそ、このプロジェクトの意味がある」と答えた。
その後ラッキーハンターは「TCC Japan」の専属馬となり、今ではセラピーホースとして児童発達支援事業で活躍している。
 しかも筆者である片野氏は、引退競走馬の共同オーナー制度(注:一人ではなく、何人か共同で一頭の馬を所有する制度)を利用し、ラッキーハンターの馬主にもなっている。


 行方不明になっていたかもしれない競走馬が、引退後もたくさんの愛情を受けセカンドキャリアを歩んでいる。
そんな馬が増えてほしいと私は願う。