カテゴリ:図書館スタッフのおすすめ本
野球を楽しむ
『野球と応援スタイル大研究読本』 ジン トシオ/著 カンゼン(市立・成人 783.7//22)
わが家には野球大好き家族がいて、プロ野球シーズンともなると毎日テレビで野球中継を見ている。
地元チームが一番のお気に入りだが、他のチームの試合を観戦することも好きで、複数試合中継している日はパラダイスらしい。
『野球と応援スタイル大研究読本』は、日本ハム、ロッテ、楽天の応援団を渡り歩き、高校野球や様々なスポーツの応援歌を作曲してきたジン トシオ氏によるもの。応援とは何か、どんな応援があるかという話からどのように応援や応援歌が作られるのか、試合における応援の流れや楽器術など応援に関するさまざまな情報が詰め込まれている。
「応援の目的は、勝利のために選手が最高のパフォーマンスを発揮できる環境作り」とあるが、一言で応援と言ってもとても広い世界なのだと感じた。
私自身はなかなかゆっくり中継画面を見ることができず音だけを聞くことが多いが、シーズンも終盤にさしかかった今、試合はもちろん応援にも注目して楽しんでいきたい。
こちらも楽しい1冊。2005年から2024年までの20年間のファンクラブの歴史を主な特典とともに振り返ることができます。
『プロ野球12球団ファンクラブ全部に20年間入会してみた!』 長谷川 晶一/著 集英社(市立・成人 783.7//24)
仕掛けのある小説
『ターングラス 鏡映しの殺人』 ガレス ルービン/著 越前 敏弥/訳 早川書房 (市立・成人 933.7/ルヒ/25)
図書館で働いていながらも普段あまり小説を読まない私。そんな私でもつい手に取ってみたくなるのが、"仕掛け"のある小説だ。
読む順番で物語が変わる道尾秀介の『N』然り、袋とじを切り開いて読む泡坂妻夫の『生者と死者』然り、一風変わった仕掛けの施された小説に心惹かれる。
そんな私が3冊目として読んだのが、ガレス ルービン『ターングラス 鏡映しの殺人』。外国人作家によるミステリー小説だ。
この本は、表と裏の両方から読み進めることのできる左右両開きの形をとっており、表から始まる物語と裏から始まる全く別の物語が、互いの謎を解決へと導く鍵となっている。
ぜひ一度この本を手に取り、初回の読了時にのみ味わえる仕掛け本ならではの驚きと感動を体感していただきたい。
「エッセーの魅力」 読書に関するエッセー募集中!
『うたうおばけ』 くどう れいん/著 書肆侃侃房(市立・成人 914.6/クト/20)
今までエッセーを読んだことがなかったのですが、先輩に勧めてもらい読み始めました。エッセーの魅力に気づくきっかけとなった本を紹介します。
くどうれいんさんの『うたうおばけ』という本です。
くどうれいんさんのうそみたいな実話が綴られています。「パソコンのひと」、「まつげ屋のギャル」など39編のエッセーが収められており、ひとつひとつが短いのでさくさく読める作品です。
特に「冬の夜のタクシー」が好きです。雪と雨が交互に降る中、恋人にふられてしまいます。心の中もぐちゃぐちゃで傷心している中、一人の女性タクシードライバーが現れます。この人と出会うための別れだったのかもしれない。そう思わせるほどの素敵な人との出会いで、タクシー代を払おうとした際の言葉が忘れられません。くどうれいんさんも「かっこよすぎるじゃないですか」と答えており、言葉のもつパワーに感動しました。
他のエッセーも本当に実話ですか?と疑いたくなるほど、まるで映画のワンシーンのようで、短くても心に残るエッセーは、短い文章の中に深い感情や共感を呼び起こす力をもっているのかもしれません。
まだエッセーを読んだことがない方、久しくエッセーを読んでいない方、この夏読んでみませんか。
図書館では、今年も読書に関するエッセーを募集しています。
2025年のテーマは「今、いちばん読んでほしい本!」です。
誰かにおすすめしたい本の中でも、2025年の今、気分はこれ!という本や、2025年こんな情勢だからこそ読んでほしいと思う本について、エッセー(随筆)にしてください。
またはあなたの読書法や、読書論についてのエッセーも可です。
ご応募お待ちしております!
(市立図書館ホームページの別ページが開きます)
住所のこと知りたい人はこちら
『住所と地名の大研究』 今尾 恵介/著 新潮社(市立・書庫 318.1//04)
この本は、地名の本は沢山あるのにどうして住所の本がないんだと常々思っていた著者が「それなら自分で作ってみようか」というありがたい一冊です。
郡って何だろう? 大字って何だろう? 丁目って何だろう? と思ったことがある人。
住所と地番とはどう違う? 〇番〇号とか〇番地〇とか様々なのはどうして? と疑問に思ったことがある人。
おすすめします。
そして皆さんは住所に入っている数字について、どのようにこの番号が割り振られたのか気になりませんか?
この本ではそのあたりのあれこれについても解説されています。
早速私も町内の地図を確認してオオッと感激しました。
興味のある方はどうぞ。
夏祭りも、それ以外も!浴衣でお出かけしませんか?
『はじめてのゆかたBOOK 可愛く着こなすヒントがいっぱい』ブティック社(市立・成人 593.8//16)
『おとなの浴衣、はじめます 春から秋までたくさん着たい!』山崎 陽子/著 技術評論社(市立・成人 593.8//23)
もうすぐ梅雨も明け、夏本番。夏の予定は決まりましたか?今年は四日市花火大会の再開が楽しみですね。
そんな夏の予定に、浴衣を着てみませんか?
着物は特別なときに着るというイメージの方が多く、浴衣もせっかく買っても年に一度しか着ない方も多いのではないでしょうか。
しかし、浴衣は洋服でいうとTシャツやジーパンのようなもの。難しく考えず普段着にしていいんです!
一般的には7~8月向けとされていますが、近年は暑さが長いこともあり、着方次第で長い期間楽しめます。
そこで紹介したいのがこちらの2冊。
浴衣の選び方から着付け、ヘアアレンジに男性用の着付けまで、浴衣の基本を一冊で網羅した『はじめてのゆかたBOOK』。
浴衣を着てみるならまずはこちら。着付けの本はほかにもありますが、細かい疑問にも手が届くため特におすすめです。
もう1冊は、5月から9月まで、長く浴衣を楽しむための工夫がつまった『おとなの浴衣、はじめます』。
普段使いにチャレンジしたい方はこちらがおすすめ。帯結びの動画が見られる二次元コード付きです。
私も5月開催のライブに、浴衣を着物風に着付けて参加しました。
色柄や素材によっては浴衣っぽく見えにくいものもあり、真夏以外でも着やすいです。洋服のワンピースのような感覚、お店によっては着物初心者への応援としてもっとリーズナブルに買える場合もありますよ。
夏らしい、日本らしい装いをぜひ楽しんでみてください♪