2026年11月の記事一覧

マルチな海藻「ふのり」

『ふのりと日本人 暮らしを繋ぎ、文化を繋ぐ海藻。』 平賀 大蔵/編集 鳥羽市立海の博物館(市立・地域 L667//26 禁帯出資料)

 

 「ふのり」とは岩場に生える海藻のこと。
 海女や漁民により採集され、古くから食用、糊などとして活用されてきました。
 この資料は、今年の4月5日まで鳥羽市立海の博物館で開催されていた「ふのり」にスポットライトを当てた特別展の図録で、「ふのり」の歴史、加工法、現状などが紹介されています。

 

 「ふのり」の歴史は古く、古代の史料にもその名が登場します。
 食用、関取がつける「さがり」、織物・型紙・筆の制作、そばのつなぎ、文化財(日本画や掛け軸)の修復などさまざまな用途で利用されてきました。
 特に、文化財の修復では「ふのりに代わるものはない」と言われているほどだそうです。
 しかし、現在その加工を行っているのは2社のみのようで、存続が危ぶまれています。

 

 私はこの資料で初めて「ふのり」を知り、その多様性に驚きました。
 そして、これからも失われず受け継がれていってほしい伝統・文化のひとつだと強く感じました。

 

 ※本書は禁帯出資料です。地域資料室内でご覧いただけます。

燃える闘魂 INOKI BOM-BA-YE

『アントニオ猪木 闘魂60余年の軌跡』 瑞 佐富郎/著 新潮社 (市立・成人 788.2//22)

 

 なぜこの男はこれほど人々を魅了するのか。後輩レスラー藤原喜明、長州力、佐山聡、髙山善廣などなど。モノマネ芸人春一番、アントキの猪木、アナウンサー古舘伊知郎・・・。数え上げればきりがない。プロレスを知らない人でも知っている唱和「行くぞー、1、2、3、ダァー」。
 世界に「INOKI」の名を轟かせたモハメド・アリ戦、決闘の地・巌流島でのマサ斎藤との時間無制限無観客無レフェリー試合、愛弟子、藤波辰巳との時間切れ引き分け試合などなどこちらも数え上げれば終わりがない、まさに時間無制限。
 国際政治にまで影響を与えた男の素顔とは?あの名勝負の舞台裏とは?新宿伊勢丹前襲撃事件の真相は?
 そしてあの有名な「道」。「この道を行けばどうなるものか、(中略)迷わず行けよ、行けばわかるさ、アリガトーッ」。猪木さんならきっとこう言うだろう。「この本を読めばどうなるものか、迷わず読めよ、読めばわかるさ」。
 ぜひご一読いただきたい。

あやうく一生懸命、生きるところだった。

『あやうく一生懸命生きるところだった』 ハ・ワン/文・イラスト 岡崎 暢子/訳 ダイヤモンド社 (市立・成人 159//24)

 

「何もしない時間がほしいなぁ(疲れているのかも)」と思っていたとき、この本に出会いました。
いつも全力で日々を走り続けていると、自分がどこに向かっているのかわからなくなってしまうことがあります。
だからこそ、ときにはブレーキを踏んでもいいはずです。
『あやうく一生懸命生きるところだった』は、その努力をちょっとお休みして、自分らしく生きるためのヒントが詰まった一冊。
ページをめくるたびに、肩の力が「ふっ」と抜けていくのを感じられます。
忙しい日々を少しだけ抜け出して、贅沢な「余白」を楽しんでみませんか。