図書館スタッフおすすめ本

知りたい!スズメの世界

『にっぽんスズメ歳時記』 中野さとる/写真 カンゼン (市立・成人 488.9//24)

私がスズメの可愛さに気づいたのは大学生の時でした。
海外で見たスズメはスリムでシュッとしていて強そう。帰国後に見た日本のスズメはフクフクで丸っこくてとっても可愛い!
以来、スズメを見かけるたびに目で追ってしまいます。今秋、我が家の庭にやってきたスズメたちはムラサキシキブの実に夢中。何羽も横に並んで、順番に啄んでは全て食べ尽くしていきました。

この本では、スズメの写真がたくさん掲載されているだけでなく、スズメの生態、世界各地のスズメ、人間との共存方法まで、スズメについての知りたい!が詰まっています。
あまりに身近な鳥で、普段気にしたことのない人が多いスズメ。
ぜひこの本を読んで、スズメを観察してみてください。

あなたは、何を蒸しますか?

『すべてを蒸したいせいろレシピ』 りよこ/著 Gakken (市立・成人 596//24)

 最近健康を考えて、野菜多めの食事を心がけています。
 そこで目にしたのが、このレシピ本です。表紙の“せいろ”に盛り付けられた、彩り豊かな料理が目を引きます。残念ながら、私の家には“せいろ”がありません。蒸し料理は、ほとんど電子レンジを使っています。
 本書は“せいろ”の利点、使い方、選び方から始まります。なるほど、蒸気で蒸すことによって、ヘルシーでより美味しくなるのですね。その上、お手入れ簡単で見ているだけで癒されるという、良いことばかり。
 私の“せいろ“のイメージと言えば、ふたを開けると、湯気と共にしゅうまいや小籠包が出てくる、中華料理のイメージです。しかも、家庭では取り扱いのハードルも高そうと思っていました。
 しかし、本書でそんなイメージがくつがえります。
著者は野菜だけではなく、ご飯、おもち、パン、肉じゃが、ビビンパ、おやつも、何でも蒸しちゃいます。すごい!調理器具一つでこんなにレパートリーが広がるなんて。その上、器いらずでそのまま食卓に出せます。楽しそう!簡単そう!おいしそう!

私は、蒸気と木の香りに癒されながら時短料理を作ることを想像して、“せいろ”を手に入れる事を考え始めています。

お茶の時間

『お茶でかんたん飲む薬膳 食材1つ足すだけ』 植木 もも子/著 家の光協会 (市立・成人 498.5//24)

何の予定もない休日には、ゆっくりとお茶の時間を過ごすようにしています。
その日の気分に合わせて、コーヒーにしたり、紅茶にしたり、中国茶にしたり・・・。

この本は、薬膳の考え方を元に、緑茶やほうじ茶、紅茶、コーヒーなどの定番の飲み物から、杜仲茶やハトムギ茶、ルイボスティー、ジャスミン茶、そば茶といった様々な種類のお茶まで、その産地や特徴、効能、性質、飲むのに適した季節、合う体質などを詳しく解説しています。
また、それぞれの飲み物にプラスすることで、さらに効果的な食材とその淹れ方を紹介しています。

例えば、杜仲茶は“体を温める”お茶。杜仲は中国四川省原産で、その葉を使ったものが杜仲茶です。
骨を丈夫にし、血圧を下げる効果があり、性質は温性で、秋冬の寒い時期に、特に冷え性の人におすすめ。
プラスして効果的な食材は、クコの実とナツメ。それぞれ杜仲茶に入れ蒸らしたあと、食材ごといただきます。

この他にも、緑茶+菊花で疲れ目に、コーヒー+ココアで疲労回復に、ゆず茶+はちみつで風邪予防に等々、試してみたいお茶とその組み合わせがたくさん。これからは、ますますお茶の時間が充実しそうです。

冬が近づいてきました。寒くて家から出たくない日には、お茶の時間を楽しみませんか?

家紋っておもしろい

日本の家紋とデザイン』 濱田 信義/編著 パイインターナショナル (市立・成人 288.6//23

この本は、家紋について書かれた本なのですが、モチーフになった物で植物篇、動物篇、自然現象、尚武、文様・図案、建造物・器物に分け、その中でも植物なら、梅紋、桜紋、南天紋・・・と植物の種類ごとに載っているので、同じモチーフの違うデザインの家紋が一緒に見ることができて、おもしろかったです。
徳川家の家紋としても有名な「三つ葉葵」ですが、同じ葵をモチーフにした家紋がこんなにたくさんあるんだと驚きました。
ちょうどこの本を借りている時に時代劇を見ていて、「この着物の家紋、花みたいだけど何の花かな?」と気になってこの本をめくってみたら、ありました!
同じモチーフの物であっても、違うデザインのものがたくさんあって、おもしろかったです。
本当にたくさんの家紋が載っているので、自分の家の家紋や気に入る家紋がみつかるかも?

爽快感を味わう一冊

『死神の精度』 伊坂 幸太郎/著 文藝春秋 (市立・書庫 B/913.6/イサ/15) 

大学生の頃に読み、読書にハマるきっかけになった本です。
軽いタッチの文章、人物や情景の絶妙な描写もあり、頭の中に映像が浮かんでくるようで、とても読みやすくページをめくる手がとまりません。
あっという間に読み終えてしまいます。

いくつかの短編で構成されていて、それぞれに出てくる全ての登場人物に味があり、愛着が湧いてきます。
また、それぞれの短編が絡み合っており、読み終えた後は一つの長い物語を読み終えたような感覚になり、何とも言えない爽快感に包まれます。
これから読書をはじめようとしている方にもおススメの一冊です。

ネコ、ネコ、にゃんこ!!

『ネコの名は・・・スペシャルゲスト』 岩合 光昭/著 朝日新聞出版 (市立・成人 645.7//23) 

ギリシャのミコノス島に住むネコ、コーヒー豆の実に埋もれるネコ、お腹のぽっちゃりしたネコ・・・。
様々なネコたちに出会える、ネコ好きにはたまらない1冊です。

ページをめくる毎に、写真に癒されて、さらに添えられた文章を読むと、ネコたちの生活ぶりを感じて2度癒されます。
この本のおすすめポイントは、写真が撮影された場所と日付、そして時間も書いてあるので、よりリアルに生活を感じられるところです。

本の中で、世界各地で暮らすネコたちに会いに行ってみませんか。

お菓子で世界を旅する

『世界のお菓子図鑑』 (地球の歩き方BOOKS W25 旅の図鑑シリーズ) 地球の歩き方編集室/編集 Gakken(市立・成人 383.8//23

とにかく情報量がすごい。
国ごとの代表的なお菓子がカラー写真と簡単な解説とともに掲載されているほか、それぞれの食文化やお菓子事情、現地出身者に教わるレシピや本場の味が体験できるお店の紹介、コラムや雑学コーナーもあり、お菓子で世界を旅することができる本です。
世界の祝祭菓子や軽食、パンケーキを集めたコーナーや菓子パン比べなどの特集もあり、読んでいるとお腹がすいてきそうです。

日本のお菓子は都道府県ごとに、数種類の銘菓が写真とともに紹介されています。
三重県からは四日市名物のあのお餅も載っていますよ。

ぜひ世界のお菓子の旅を楽しんでください。

考えつづける、笑いながら  ~「何度だって読みたい本!」~

『あの素晴らしき七年』 エトガル・ケレット/著 秋元 孝文/訳 新潮社 (市立・成人 929.7//16) 

 ものすごくへこむ日がある。
 そんな日は『あの素晴らしき七年』を、どの話でもいいからひとつ読む。
 作者・エトガルの身に起こることは、重い。イスラエルはテルアビブ出身のユダヤ人だから、よくある問題も、ややこしさを増して襲い掛かってくる。生まれたばかりの息子の将来や家族関係にも、国内情勢、テロリズム、ユダヤ教との付き合いなんかが絡みつく……なにせ息子が生まれたのは、テロリストによる攻撃の真っただ中だ。
 なのにエトガル、話が上手すぎて、どんなに話が重くても、笑ってしまう部分がある。
 空襲警報が鳴ったのに立ったままの息子を腹ばいにさせようと、「パストラミ・サンドイッチごっこ、する?」と誘ったんだそうだ。おもしろすぎる。それで、妻、息子、自分、と腹ばいで重なって、「パストラミ!」と叫ぶや、向こうへ爆弾が落ちた。これがエトガルの、生活のリアルだ。
 大事なのは、ことの重さを肌で感じつつ笑うこと。読んでいくうち、自分の生活と重なる部分が見えてきて、気が付いたらエトガルといっしょに笑ったり泣いたりしている。だからここに入った三十六篇のエッセー——エトガルに息子が生まれ、自身のお父さんが亡くなるまでの七年間のできごとは、どれも短いのにとても重たく、とても重たいのに他人事にはならない。せめて、ツレに起こった事くらいにはなる。そう思って読めば、どれほどつらくても、やってってみようか、という気に少しはなれる。この少しが、いかにすごいことか。
 ものすごくへこむ。たびたびへこむ。そのたびこの本が読みたくなる。テレアポを断る口実をどこまで膨らませられるかとか、本の献辞に飽きた時いかにふざけられるかとか、ポーランドの細長い土地に建てた薄い家のこととかを、エトガルから面白おかしく聞く。そうすることで、またやってこう、と思えるための温みのようなものを、少し分けてもらっているのだ。
 
 
2024年のエッセーコンクールのテーマは、「何度だって読みたい本!」です。
これを読んで、エッセーを書いてみたいと思った方、「読書に関するエッセーコンクール」へぜひご応募ください!
あなたの「何度だって読みたい本」、教えてくださいね。

(市立図書館ホームページの別ページが開きます)

「極上の闇」を求めて!

『闇で味わう日本文学 失われた闇と月を求めて』 中野 純/著 笠間書院(市立・成人 910.2//22

 目の前の人の顔も見えない闇とほのかな灯り、怪しいモノの存在を感じさせる山道の真っ暗闇、夜を明るく照らす神秘的な月の光など…。万葉の時代から昭和に至るまでの名作には、「闇」の場面が多く登場する。時代を超えて愛される名作には、豊かな「闇」の文化が、しっかりと根付いている。
 やわらかい闇には、星明かりや蛍火などのやさしい光もあるし、月の光が少しでも射し込めば、かなり明るくなる。闇がやわらかければ、光もやわらかくなる。
 この本では、「闇」をテーマにした体験案内を、日本文学の名作を引用しながら紹介している。五感をフルに活用して、「闇」を味わうことで、「闇」の本質に迫ることができるはずだ!「極上の闇」を体験した後で、この本に引用されている名作全文をも改めて読んでほしい。きっと今までとは違う、新たな気付きがあることだろう。

 この本を読んで、フィールドに飛び出して、夜山に行きたくなった人は、下記の本も併わせて読んでほしい。下記の本には、夜の山の歩き方、心がまえ、装備、野生生物への対処法などが詳しく解説されている。さらには、スマホやデジカメでの闇の撮影術も紹介されている。

『ナイトハイクのススメ 夜山に遊び、闇を楽しむ』 中野 純/著 山と溪谷社(市立・成人 786.4//23

宇宙に行ってみたい

『すばらしき宇宙の図鑑 宇宙飛行士だから知っている』 野口 聡一/著 KADOKAWA(市立・成人 440//22) 

宇宙のことを考えると、いつも途方もない気持ちになります。(宇宙に放り出されたらどうしよう?とか、宇宙の果てはどこなんだろう?とか)
手を伸ばしても届かない空。それすらも超え、地球を飛び出してしまう宇宙飛行士は、計り知れない勇気を持っているなぁ……と思います。
そんな宇宙飛行士の一人、野口聡一さんが手がけたこの本では、宇宙に関するアレコレをたくさん教えてくれます。
宇宙に対して恐怖心を抱きつつ、同じくらい好奇心もある私は、本を読みながら「宇宙って面白い!」といつか経験するかもしれない宇宙旅行に思いをはせました。

魅力的なトピックの中でも、「へ~」と思ったのが宇宙の色。宇宙の色は黒ではなくて「コズミック・ラテ」というベージュだそうです。
黒く見えるのは“太陽の光を反射するものがないから”らしいですが(難しいことはよくわかりません)、何だか名前が可愛くて親近感がわきました。
他にも、宇宙船の中での生活や太陽系のことなど、文章での説明だけでなくカラー写真もたっぷりあります。
実際に宇宙に行った野口さんの言葉だからこそ面白い宇宙の世界、のぞいてみませんか。

LLブック ―文字を読むことが難しい方へ―

『仕事に行ってきます 10 図書館の仕事』 埼玉福祉会出版部 (市立・成人 LL/366.2//10)

今年度から、成人図書の新刊コーナーの近くに、LLブックのコーナーを設けています。
LLブックの「LL」とは、“やさしく読める”を意味するスウェーデン語“LattLast”(英語ではeasy to read)の略称で、文字を読むことが難しい方にも読みやすいように作られた本が「LLブック」です。
知的障害や認知症といった、様々な障害や病気によって文章を理解することや読み続けることが難しい方、外国にルーツがあり日本語を読むことが難しい方など、「やさしく読みやすい本」を必要としている全ての方に向けた本です。

この本では、障害のある方を主人公に、図書館で働く一日を紹介しています。
ふりがなのある大きな文字と写真で書かれており、各ページの下には登場人物が行った行動や感情を表すピクトグラムを並べることで、文字を読まなくても内容がわかるように工夫されています。

この本のほかにも、写真だけで話の展開がわかるものや、病院へ受診する方法といった、私たちの生活で必要な段取りをわかりやすく説明したLLブックもあります。
図書館で文字を読み疲れた時、自分の生活を振り返る時、どなたでもふと手にとっていただける本です。

「猫」をさがして ~「何度だって読みたい本!」~

『少女ソフィアの夏』 トーベ・ヤンソン/作 渡部 翠/訳 講談社(市立・児童 94//

 小学校の国語でやった文章で、ひとつだけ、頭に焼きついているのがある。
 タイトルは「猫」。作者はムーミンで有名な、トーベ・ヤンソンさん。
 もらわれてきた猫・マッペを主人公ソフィアが溺愛(できあい)するものの、あまりになつかず、とりかえることに。かわりに来たのが、人なれしまくった甘々猫。ソフィアはマッペをどれほど愛していたか気づく——猫はもう一度、とりかえられることになった。
 これだけの話なのに頭に残ったのは、ソフィアのセリフにひかれたせいだ。「ずーっといいお天気ばっかりだと、なんだか、つまらなくなってくるの」なんて、日ごろどんなものの考え方をしてたら言えるんだろう。そんなソフィアには、彼女をクールに見まもるおばあちゃんがいる。七十も年がちがうけれど対等のつきあい、このふたりのやり取りもまた、かっこよかった。
 小学校を出て十数年、また読みたくなって、しらべた。『少女ソフィアの夏』という本に入っているらしかったが、買えなかった。ぜんぜん見つからず、数年たったあるとき、旅先の本屋でとつぜん出会った。気がついたら、本を抱きしめたままレジへ向かっていた。
 何度も読んだ。全二十二篇(へん)、どの話にもひきこまれた。ふたりがずっと真剣だったからだ。好奇心と想像力がおさえられないソフィア。それをしずかに、対等に受けとめるおばあちゃん。その関係の魅力が、どの話でも、ふたりの会話からあふれていた。
 二十二篇分の北欧のみじかい夏の間、ソフィアとゆっくり成長しながら、だいじなものをたしかめられる一冊です。子どものあなたも、大人のあなたも、ぜひ手に取って、ソフィアとのひと夏を過ごしてみてください。
 
2024年のエッセーコンクールのテーマは、「何度だって読みたい本!」です。
これを読んで、エッセーを書いてみたいと思った方、「読書に関するエッセーコンクール」へぜひご応募ください!
あなたの「何度だって読みたい本」、教えてくださいね。
詳しくは、こちらをご覧ください。
(市立図書館ホームページの別ページが開きます)

読書エッセーって面白い!~読書に関するエッセー募集中~

『宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019』 宮部 みゆき/著 中央公論新社(市立・成人 019.9//23)

今年も、「読書に関するエッセーコンクール」の応募が始まりました。
読書に関するエッセーってなに? 読書感想文とは違うの?
そんな方はぜひ、実際に読書エッセーを読んでみましょう!
 
『宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019』は、毎週日曜日に読売新聞朝刊に掲載されている「本よみうり堂」にて、宮部みゆきが書いた書評を集めた1冊です。
読書家の宮部みゆきらしく、フィクション・ノンフィクションを問わないバラエティーに富んだ様々な本が選ばれています。
 
例えば、エルヴェ・ファルチャーニ『世界の権力者が寵愛した銀行』の紹介では、原題が『脱税の金庫番』であることに触れて宮部みゆきらしい題名を考案し、本書の背景と著者を簡単に紹介しつつ「告発者装った? 「情報泥棒」」というキャッチ―な見出しを付けています。
 
舞城王太郎『深夜百太郎 入口』『深夜百太郎 出口』の紹介では、舞城王太郎の超人作家と言っても良いような執筆スタイルは勿論、百話の多彩さを簡潔に示しています。
 
 
新聞書評なので、1つが500字から800字と少し短めですが、宮部みゆきの力量が表れていると感じるポイントがあります。
それは、自身の体験や社会へのまなざし、作品への愛が鮮やかに映しだされている点です。
紹介した本を読みたくなるような仕掛けがふんだんに用いられており、本を語りながら自分を語る、読書エッセーのお手本にするにはもってこいの本なんですよ。
 
いかがでしょうか。
宮部みゆきのほかにもたくさんの小説家やエッセイストが本や読書に関するエッセーを書いているんですよ。
読書エッセーを少しでも身近に感じていただけたでしょうか?
 
2024年のテーマは「何度だって読みたい本!」です。
ぜひあなたの「読み返したい!」を教えてください。
「読書に関するエッセーコンクール」へのご応募をお待ちしています!
(市立図書館ホームページの別ページが開きます)

図録を楽しもう!図録で学ぼう!

『集まれ!三重のクジラとイルカたち』 吉岡基/ほか監修 三重県総合博物館(市立・地域 L489//22) 
『やっぱり石が好き!』 三重県総合博物館(市立・地域 L458//21)

夏休みの自由研究・郷土研究であなたが調べたいテーマの図録、あるかもしれませんよ!

図録とは、博物館や美術館が行う企画展の内容をまとめた冊子のことです。
地域資料室では、県内・市内の美術館や博物館、資料館が発行した図録も集めています。
難しいものが多い地域資料ですが、図録であれば大人から子どもまでが楽しめるものもありますよ。

図録の魅力は何でしょう。
初めに思い浮かぶのは、写真や図が多いので、見て楽しめることでしょうか。
図録は、写真や解説などの基本情報から、研究者の論文までが載っていて、大まかに知りたい初心者にも、知識をより深めたい人にも役立つ資料でもあります。
また、自然に関するテーマを歴史的な視点からも見るなど、あらゆる方面からアプローチできることも、図録ならではかもしれません。
例えば、MieMu(みえむ・三重県総合博物館)の図録。
『集まれ!三重のクジラとイルカたち』には、三重の海で暮らすスナメリやクジラとともに四日市でも行われている「鯨船行事」について、 『やっぱり石が好き!』では、三重の岩石鉱物はもちろん、岩石信仰や石器など人々との関わりについても紹介されています。

見て楽しい、読んで役立つ「図録」。一度、図録をのぞいてみませんか?

2階地域資料室には、それぞれ書かれている内容の場所に図録が置いてありますので、職員までおたずねください。

三十一文字(みそひともじ)の世界へ

『うたわない女はいない』 働く三十六歌仙/著 中央公論新社(市立・成人911.16//23) 

「食っていけるの? そう笑ってた人たちをシャネルのバッグでいつか撲(ぶ)ちたい」 野口あや子

どこかで紹介されていたこの歌に、一瞬で心をつかまれました。
なんて力強くて、すがすがしい!

この本は、女性歌人35人と一般公募で大賞に選ばれた1人の計36人が、「働くこと」をテーマに短歌と短いエッセーをつづっています。
エッセーがあることにより、歌が詠まれた背景が想像しやすく、短歌になじみのない人にもおすすめです。

「日曜のにぎわいのまま残された寝ている本を起こしてまわる」は、図書館で働く谷じゃこさんの作品。
休館日明けの図書館の風景を詠んだ歌、本を起こしてまわる、という言葉のチョイスに愛を感じます。

花山周子さんの「床の面積」では、子育てと、働くことの現実が。
「下校した娘には休む場所である家であるゆえひろがれる娘」 
「床の面積が心の面積 然れども地獄絵図のごとき床を見降ろす」
外の世界で、少なからず緊張や我慢をしてきたであろう子が、自分の家でのびのびと広がる姿は愛おしい。
愛おしいけど・・・地獄絵図のような床ばかり見てたら、そりゃ眉間にしわもよりますよ。
 
言葉を選び、そぎ落とし、三十一文字に落とし込んだ短歌の世界、ぜひ味わってみてください。

和菓子の愉しみ

『和菓子の愉しみ』 堀部 美奈子/著 翔泳社(市立・成人 596.6//24)

現代の暮らしの中で、和菓子をより豊かに、深く楽しむための知識やアイデアを
集めた一冊です。
和菓子の素材や歴史、技法といった基礎知識はもちろん季節ごとの味わい、五感を使った愉しみ方、自宅でいただく際の器選び、煎茶や紅茶、珈琲との合わせ方。
そして、簡単に作れる和菓子レシピなど、食べるだけでなく、ひとつの和菓子から広がる豊かな体験、心も体も満たしてくれる、和菓子の愉しみ方を提案してくれます。

日々進化していく「新しい和菓子」も紹介されています。
個人作家のお菓子や老舗の新しい取り組みなど、今の暮らしに寄り添う、現代の和菓子との出会いの愉しみがあります。
 
和菓子の見た目の美しさや独特の味わい、奥深さを感じながら、和菓子の魅力を、存分に楽しみたいですね。

エッセーを読もう! ~「読書に関するエッセー」募集開始~

『ベスト・エッセイ2024』 日本文藝家協会/編 光村図書出版(市立・成人 914.6//24)

今年も、「読書に関するエッセーコンクール」の応募が始まりました!

 
エッセーを読むのが初めての方、何を読んだらいいか分からない!という方もいるかと思います。
 
そんな方にオススメしたいのは、日本文藝家協会 編「ベスト・エッセイ」シリーズです!
「ベスト・エッセイ」シリーズには、その年に新聞や雑誌などで発表された中から、厳選されたエッセーが1冊にまとめられています。
 
『ベスト・エッセイ2024』では、くすっと笑える話から深い共感のある話、旅や仕事での出会いの中から、浅田次郎や俳人の夏井いつき、芸人のラランド・ニシダといった多様なジャンルの顔ぶれが、2024年の日常を鮮やかに描き出します。
もちろん、読書に関するエッセーも収録されていますよ。
 
三木那由他「私たちには物語が必要だ」では、フィクションを生きるキャラクターを取り上げ、憧れた過去や、フィクションの中で多様な姿での活躍を描いてくれたら、と願っています。
 
宮内悠介「図書館考」では図書館との思い出と作家としての率直な図書館への想いが書かれていて、図書館を利用される方に読んでもらいたい一編です。
 
また今巻は、作家・大江健三郎や評論家・菅野昭正など亡くなった方への追悼文も数多く掲載されています。
中村文則は、初めて読んだ『個人的な体験』や大江健三郎賞に選ばれた時のことを振り返りながら、大江健三郎への感謝を語ります。
 
 
 
いかがですか。
だんだん、エッセーに興味が沸いてきたのではないでしょうか?
2024年のテーマは「何度だって読みたい本!」です。
ぜひあなたの「読み返したい!」を教えてください。
「読書に関するエッセーコンクール」へのご応募をお待ちしています!
(市立図書館ホームページの別ページが開きます)

あなたも食べたことがあるのでは?

『日本お菓子クロニクル』 日本懐かし大全シリーズ編集部/編 辰巳出版 (市立・成人 588.3//23) 

 この本を開いたら、皆さん懐かしいと思うのではないでしょうか。
実は、昭和の時代から現代までの、お菓子のパッケージ写真が掲載されているのです。
昔と比べると、パッケージが変化しているものがたくさんあります。
例えば、キャラメルのお菓子で大人気の「グリコ」。
昔と比べて変化しているイメージは無かったのですが、あのばんざいポーズのお兄さんの姿が代わっていたり。
他にも、男の子のパッケージのイメージが強い「ビスコ」。
1933年販売のものだと、なぜか男の子はいません。
その代わりに、「グリコ」のお兄さんがいたりと、「ビスコ」なのか「グリコ」なのか、よくわからない不思議なパッケージの時もあったみたいです。
他にも、イメージキャラクターが、年々変化しているお菓子も沢山ありました。
この本を見ると、昔のパッケージの復刻版が出てくれないかなと、つい期待してしまいます。
皆さんもこの本を見て、子供の頃に食べたお菓子の記憶を思い出してください。

「気候変動」がますます悪化すると…

『気候崩壊 次世代とともに考える』 宇佐美 誠/著 岩波書店(市立・成人 519//21)
   セットで読むなら『地球のために今日から始めるエコシフト15』 箕輪 弥生/著 文化学園文化出版局
(市立・成人 519//23)

   25年ほど前だろうか。新聞の広告欄見開きにばーんと載っていたのは清水寺の写真。そして「清水の舞台から飛び込む(?だったと思う)」清水の舞台ぎりぎりまで、なみなみと水が押し寄せている写真だった。もちろん合成。地球温暖化が原因で、海水面が上昇するぞという警告。私は「そんな大げさな…」としか思わなかった。確かに大げさな演出ではあったが、現在の状況を考えると、その頃の私はなぜもっと関心を持てなかったのだろうと思う。本書によると温室効果ガスが温暖化を引き起こすだろうと最初に指摘されたのは1896年だというのに。
  海面上昇によって沈む陸地、生きるために気候変動に適応していかなければならない生き物たち、地球に与える影響は恐ろしい。しかし地球が気候崩壊しないためにも、恐ろしく思っているばかりではいけない。紹介したもう1冊も是非読んでほしい。生活の中で実践しやすい事柄が満載だ。わかりやすく、コンパクトにまとめられている2冊である。

エッセーってなあに? ~「読書に関するエッセーコンクール」募集開始~

『エッセイストのように生きる』 松浦 弥太郎/著 光文社 (市立・成人 901.4//23)

今年も、「読書に関するエッセーコンクール」の応募受付が始まりました!
そこで今回は、エッセーを書くのはどんな人なのかを紹介していきます。
 
現在放送中の大河ドラマ「光る君へ」でも、ききょう(清少納言)が傷心の中宮定子を癒すため、定子と過ごした輝かしい日々を書き止めることを始めました。これが後に「枕草子」となるわけです。
 
清少納言のように、強烈な体験がなければエッセーを書くことはできないのでしょうか?
もちろん、そんなことはありません。
 
『エッセイストのように生きる』の著者・松浦弥太郎は、30年以上エッセーを書き続け、エッセーを書くことを生業としています。清少納言やさくらももことは異なる、職業がエッセイストの方ですね。
しかし著者は、エッセイストとはただの職業ではなく生き方であると説きます。
エッセーを書くことで、自分自身を知り、心の中に自分の居場所を守り続けてきたそうです。
 
本書では、エッセーとはなにか、エッセイストとして生きるとはどういうことかという点から、エッセーを書くための思考法や読書のコツ、プロットの作り方まで丁寧に指南してくれます。
著者曰く、エッセーの秘訣とは自分だけの「視点」と「秘密」。
本書を読み終えたころには、エッセーを書きたくてうずうずしているに違いありません。
 
いかがですか? だんだん、エッセイストという生き方に興味が沸いてきませんでしたか?
2024年のエッセーコンクールのテーマは「何度だって読みたい本!」です。
これを読んでエッセーを書いてみたいと思った方、「読書に関するエッセーコンクール」へのご応募をお待ちしています!
詳しくはこちらをご覧ください。

「読書に関するエッセーコンクール」作品募集中(市立図書館ホームページ内の別ページが開きます)