図書館スタッフおすすめ本
極めるということ
『片手袋研究入門』 石井公二/著 実業之日本社 (市立・成人 049//19)
世の中には、こんなことを研究する必要があるのか?いったい誰に需要があるのか?と思ってしまうような事柄を研究している人がいます。
そういう人をふとテレビで見たり、会話の中で知ったりすると、尊敬の念を抱かずにはいられません。
そういうマニアックな人たちは、たいてい自分の趣味で自分のために始めています。その成果がたまたまツイッターでバズったり、本になったり、この本の著者に至っては現代美術の国際展に選ばれたりしたのです。なので趣味さえあれば誰でも研究者になりうるともいえます。
他人から見れば、こんなことに人生の半分を費やしたのか?と思うものでも、自分が愛していれば、それが研究対象なのであり、突き進むべし。
この本の著者は2004年から14年間、歩道に落ちている片方の手袋を5000枚近く撮影し、撮影状況の類似点・相違点に着目しました。観察・分析を行ううちに独自の分類法ができあがったのだということです。
この本は、すぐ役に立つ知識が得られるわけではありません。
だけど、わたしは読まずにはいられませんでした。
あなたも読んだ後、歩く道の先に片手袋が落ちていないか探してしまうことでしょう。
アイスの思い出
『日本アイスクロニクル』 アイスマン福留/著 辰巳出版 (市立・成人 588.3//19)
昭和から平成にかけて発売されたアイスが年代順にまとめられたこの本、昭和生まれには懐かしさいっぱいです。駄菓子屋さんでいつも同じアイスを買ったこと、カップアイスのふたを大事に残していたこと、今はもう売られていないアイスがとてもおいしかったことなど、いろいろな思い出がよみがえってきました。
今年もアイスのおいしい時期になってきましたね。お気に入りだったアイスを探したり、おなじみのアイスのパッケージの変遷を調べてみたり、楽しみ方はいろいろ。アイスの世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
「ミニチュアで「見立て」を楽しむ」
『MINIATURE TRIP IN JAPAN』 田中達也/著 小学館 (市立・成人 748//20)
重ねられた扇子の上に小さな人形?何これ?とその表紙から興味をひいたこの本は、朝ドラのオープニング映像も手がけたミニチュア作家の田中達也さんの作品集でした。
田中さんは、身近な日用品を使い、ミニチュアの世界観でユニークな「見立て」アートを表現している方です。
「見立て」とは、あるものを全く別のものに置き換えることで、日本には古くから枯山水や歌舞伎、落語など、たくさんの「見立て」文化があるそうです。
みなさんも子どもの頃に、一度はごっご遊びなどで「見立て」を楽しんだことがあるのではないでしょうか。
さてこの本は、そんな「見立て」の面白さが新感覚でギュッと詰まった一冊です。
外国の方にも日本に興味を持ってもらえればとの思いで作られたそうで、彼のこれまでの作品の中から、日本の行事や風景、食べ物など日本文化をテーマにした作品が集められています。
例えばあのぐるぐる巻きの蚊取り線香が茶畑になったり、お菓子のキャラメルが将棋盤になったりと、意外なもの、でもなるほど!そうきたか!と思わせるものが使われていて、その視点には、私たち日本人でも思いがけない驚きと発見があり、とても楽しい一冊です。
こんな風に日常を遊んでみる楽しさも、あらためて思い起こさせてくれます。
因みにこの本は写真集なので、図書館北側の大きなガラス壁面横の写真集の棚にあります。他にも写真集をお探しの方は、そちらの棚をご覧ください。
たまには、世界文学でもどうでしょうか
お勧め出来る本は、たくさんあるので、最近読んだ本をご紹介します。
この物語は、アメリカ中西部のオクラホマ州に住んでいた農家ジュード家が、砂塵嵐と旱
魃に悩まされ、負債で自分の土地を銀行に奪われたため、仕事と賃金を求めて豊かな西部
のカリフォルニアに向けて、旅をする渡り労働者の物語です。
旅の途中で祖父母の死や家族の別れがあったり、逗留先の簡易テント村でのトラブルといった事故が展開されます。しかし、仕事があると思ったその地は、現実には、競争相手の求職者が多くいるので、仕事を探すのに奔走することになりました。それでも、仕事は見つかりません。やっと見つけた仕事先でも、欲深い大農場主の賃下げで生活は厳しいものでした。毎日のパンにも困る生活状況で、生きるために悪戦苦闘します。
本作では主人公たちの苦難が語られつつも、アメリカ人のキリスト教を背景とした隣人愛や家族愛も生き生きと描かれています。そのため、遠く離れた昔のアメリカを舞台としているにも関わらず、現代の私たちが読んでも共感できる物語となっています。世界文学に親しむきっかけとしてもおすすめしたい一冊です。
切り紙のワクワクは世代を超えて
『老いのくらしを変えるたのしい切り紙』 井上 由美子/著 筑摩書房 (市立・成人 369.2//12)
グラフィック工芸家である著者は、主催するものづくり学校の生徒たちに出している宿題“広告や包装紙など日常の紙を使った切り紙づくり”を、自身の義母や父親にも勧めます。きっかけはそれぞれでしたが、どちらも80代手前の頃です。
お義母さんへのお題は「ソックス」。以前お義母さんが余りものの靴下をテディベアの服へと生かし直したことにちなんだ提案です。
釣り好きだったお父さんへのお題は「魚」。その後旅行をきっかけにして「富士山」にも取り組みます。
この本は、お二人の創作の様子を軸に、楽しく切り紙を続けるためのコツ、そしてご家族に対する著者の思いが記されています。
材料探し、創作の工夫、作品を囲んだ会話 ―
この切り紙が持つワクワク感は、多くの人にとって、毎日をはりあいよく生きるヒントになると思いました。
掲載されているお二人の切り紙はどれも洒落ていて、見て楽しく、私たちも何かしたい!と思わされます。
「小さな植物…あなたはだあれ?」
『身近な雑草の芽生えハンドブック1』 浅井元朗/著 文一総合出版 (市立・成人 471.3//19)
『身近な雑草の芽生えハンドブック2』 浅井元朗/著 文一総合出版 (市立・成人 471.3//16)
『美しき小さな雑草の花図鑑』 大作晃一/写真 多田多恵子/文 山と渓谷社 (市立・成人 470//18)
花があふれる季節になりました。ガーデニング好きの人にとっては、ワクワクする季節ですね。水やり、花柄摘み、植え替え、草抜きやらと忙しくもなってきます。
ところで、草抜きをしていると、この小さな植物は一体何の植物なのかと気になることはありませんか?
『身近な雑草の芽生えハンドブック』では、雑草のまさに芽生えの姿から探せる図鑑です。
小さなうちに抜いてしまう雑草の種類を、とてもわかりやすく調べることができます。草抜き時に見たことのある、これ!これ!これ!が見つかりますよ。名前だけは知っている植物や、似た仲間を知ったりと、雑草とはいえ改めて発見のある面白さです。
もちろん花も紹介されていますが、花に限ると『美しき小さな雑草の花図鑑』は可憐な姿が美しい写真で紹介せれていて、思わず雑草でも育ててみたくなるほどです。
足元の小さな小さな植物に興味を持たれた方は、ぜひ手に取ってみてください。
方丈記の再発見
『こころに響く『方丈記』~鴨長明さんの弾き語り~』 文/木村耕一 絵/黒澤葵 (市立・成人 914.42//18)
ゆく川の流れは絶えずして しかも もとの水にあらず
よどみにうかぶ うたかたは かつ消え かつ結びて 久しくとどまりたるためしなし
世の中にある人と栖とまたかくのごとし
知らず 生まれ死ぬる人 いずかたより来りて いずかたへか去る
このような格調高く、美しい文章で始まる『方丈記』は、私にとって松本零士さん作:映画版《銀河鉄道999》で遠い宇宙のアンドロメダ星雲の中から味わい深いナレーターが流れ、銀河超特急999が汽笛を鳴らしながら力強く画面中央に迫ってくるオープニングと重なるものがあります。波乱にとんだ人生を歩んだ鴨長明が50歳過ぎに書いたこの作品は、仏教的な深い意味合いのある内容のものになっています。
溌剌元気軽快な 徒然草、枕草子と比べると、地味で暗いと評されることもあるようですが、それを本書は、堅苦しくならないように、きれいなイラストと写真付きで、とても分かりやすい文で語りかけてくるように書かれています。(巻末に原文すべて掲載されています)。
明治の文豪夏目漱石の小説や、昭和の詩人佐藤春夫に、また現代のアニメの巨匠宮崎駿の作品の世界観にも大きな影響を与えたと言われている『方丈記』の根底に流れるテーマは、「この世は無常なもの」というものです。方丈記の魅力的なテーマを分かりやすい文章とイラストで味わうことができて、京都方丈庵の写真も楽しめる一冊です。
謀反の理由
大河ドラマ「麒麟がくる」が始まりましたね。
明智光秀に関する本でも読もうと思いましたが、有名な小説はほぼ読んでしまい、光秀ゆかりの人に関する小説でもと探していると、この1冊を見つけました。
『桔梗の旗』 谷津矢車/著 潮出版社 (市立・成人 913.6/ヤツ/19)
光秀が主人公かと思いきや、光秀の息子である光慶が主人公です。
武功をあげ、光秀の力になりたいにもかかわらず、父からは茶の道や詩歌に励むように言われ、信長にもなかなかお目通りかなわず、歯がゆい思いをする光慶。
しかし、父には別の思惑があり・・・。
なぜ本能寺の変が起きたのか、今までにない理由で驚かされます。
他にも、『明智光秀の足跡をたどる旅』 「明智光秀の足跡をたどる旅」製作委員会/著 東京ニュース通信社,講談社 (市立・成人 289/アケ/19)を一緒に読むと、光秀になったつもりで、より一層楽しめます。
特撮ってやっぱりいいですね
ゴジラ、ガメラ、ウルトラマン、スーパー戦隊はもちろん、オカルトから牙狼まで多彩な特撮作品を集めたこの1冊!
この作品子どもの頃映画館で見たなー、とか、懐かしさも感じつつ読みました。普段なかなかピックアップされることがないけれど、特撮に欠かせない造形やデザイナー、特殊メイクの方々が語る、今だからこその裏話など、読みごたえもあって、あっという間に時間が過ぎていました。見ていた当時はあまり意識していなかった、脚本や特技監督といったスタッフさんが作品紹介と一緒に載せてもらっており、この特技監督さんこの作品にも関わってたんだ、と新たな発見もあり、また色々と作品が見たくなる1冊でした。
もちろん図書館には昭和時代の作品を集めた本もあります。手に取ってみると懐かしい思い出と出会えるかもしれません。
たいようのすむところ
『たいようのきゅうでん』 三輪 滋/著 (市立・児童 P/ミ/14)
図書館で働いていると、ふと手に取った絵本が子供のころに読んだ絵本だったということがたまにあります。タイトルも内容もほとんど覚えていなかったのに、絵を見た瞬間、あ!これ知ってる!という絵本に出会うととても嬉しく、夜寝る前に母に読み聞かせしてもらったなぁと懐かしく思い出し、その時の記憶がよみがえり温かな気持ちになります。
この『たいようのきゅうでん』も図書館で再会した一冊です。一人の旅人が、深い森の中で、大きな宮殿をみつけます。その宮殿の中には噴水があったり、とても大きなベッドがあったり。いったい誰が住んでいるんだろう?と旅人は不思議に思うのですが、なんとそこは太陽が住んでいる宮殿だったのです。旅人はお客としてこの宮殿に一晩泊めてもらい、雨宿りにきた星たちと、太陽が作ってくれた夕ご飯「すぱげってぃ」をごちそうになり、楽しい夜を過ごします。天井が割れて突然あらわれる太陽に驚いたこと、太陽がつくる美味しそうなスパゲッティがうらやましかったこと、太陽と旅人と雨宿りにきたたくさんの星たちがみんなで眠りにつく場面が大好きだったなぁと色々思い出し、また図書館でこの絵本に出会えることができて本当によかったと思いました。
独特な構図と色合いの絵や楽しそうな太陽や星たちの表情、太陽が宮殿に住んでいて人間のように暮らしているというユニークな設定など、大人になってもおもしろい!と思える絵本です。ぜひ読んでみてください。
お寺の掲示板
お寺の掲示板?
お寺の門前に設置されている掲示板についての私の印象は、そういえば見たことあるような気がするが、なんて書いてあったかな~、お知らせみたいなものではなかったかな~、という程度でした。
この本は、お寺の掲示板の言葉(写真)と僧侶でもある著者の解説が掲載された本です。「深い!」「うまい!」「あの人の、あの言葉」の3つに分けられて掲載されています。
まえがきには、「掲示板のほとんどはそのお寺のご住職や関係者が書いており、お寺の住職が悩みぬいて書かれたものがほとんどです」と書かれています。
本を読んでいくと、一つ一つの掲示板の言葉に、人が生きていくうえでの助けとなるような考えさせられる言葉や、ユニークな言葉で仏教に触れてもらう言葉、そして有名人の名言やギャグなどが掲載された掲示板が紹介されています。
著者の解説を読むことで、その言葉の奥の深さを知ることができます。今年は、お寺の掲示板を注意して見ていただいてはどうでしょうか。
どんなプリンが好きですか?
よく熱を出した子どもの頃、決まって食べていたのはプリンでした。そのためかプリンには特別な思い入れがあります。
『プリン本』を見たとき、郷愁に誘われ思わず手にとってしまいました。出版社情報によると、かき氷やパフェなどのスイーツをテーマにしたガイドブックが数多く出版されているなかプリンをテーマにしたガイドブックは初とのことです。
東京の美味しいプリンをかたさ、あまさ、大きさとともに紹介。何気に食べられるものではないと知りつつ目が釘付けになりました。見ているだけでは満足できない方もご安心ください。
コンビニやスーパーの食べ比べチャートが掲載されておりこれなら気軽に食べ比べができます。お気に入りのプリンを見つけてみてはいかがでしょうか。
さらに、全国にご当地プリンが紹介されています。旅行の楽しみのひとつに加えてみるのもいいかもしれません。
そして究極はなんといっても手作り。好みのかたさやあまさにアレンジして、手軽にフライパンで作れる方法も紹介されています。
日本でのプリンの変遷も辿ることもできて、いろんな角度からプリンが楽しめる一冊です。
「MVP」を紹介します。
『365日のMVP Mie's Valuable Person』 株式会社伊勢新聞社/企画・編集 (市立・地域L280/19) 注:禁帯出の資料です。貸出はできません。
タイトルを聞いて、MVPを「Most Valuable Player(最優秀選手)」と思うかもしれませんが、ここでのMVPは「Mie's Valuable Person」すなわち三重県にゆかりのある頑張る人を意味します。
この本は、伊勢新聞で1年間連載された記事をまとめた本で題目通り「365人のMVP」を紹介しています。選考された人たちのジャンルは幅広く、みんなが知っている会社の社長さんや、テレビでも拝見する有名人、はたまた「こんなすごい人がいるんだ!」と思えるような新しい人など…様々な方にお会いすることができる1冊です。また、「三重県ってこんなに頑張っている人がいるんだ」とも思い、元気をもらえる本でもあります。
どんな人が掲載されているかは、是非とも読んで確認してみてください。
いつも心にユーモアを
『ことわざおじさん』 山口 タオ/著 下杉 正子/イラストレーション ポプラ社 (市立・成人 917//13)
解説によれば“ことわざおじさん”とは「ことわざのもじりを専門的に行うナイスミドル」のこと。
この本はことわざのパロディ集です。「負うた子に教えられる」「時は金なり」「逃げるが勝ち」などお馴染みのことわざ達が、プッと笑える姿になり、絶妙のイラストとともに登場します。どんな姿に変身するかは読んでのお楽しみ。あなたのツボを刺激することわざにもきっと出会えるはずです。
絵本でリフレッシュ!
『子どもも大人も絵本で育つ』 湯澤 美紀/著 柏書房 (市立・児童 019)
大人になってから絵本を手に取って開いてみると、子どもの頃とは違った感動を得ることがあります。
この本は、赤ちゃんから未就学児までの成長の過程に応じて、発達心理学の視線も入れながらおすすめの本を紹介してくれます。子育てに関わる大人が子どもにどんな本を読みきかせすればいいのか迷ったとき、子育てに悩んだとき、参考に見ていただくのにはピッタリだと思います。また、絵本に興味があっても、何を選べばいいのか迷ってしまうとお困りの大人の方にも是非、おすすめします。
巻末には、テーマごとに絵本を紹介してくれるブックリストも掲載してあります。そして、掲載されている絵本を求めて、図書館に足を運んでくださいね。
あんこの世界
『ずっしり、あんこ』(おいしい文藝シリーズ) 青木 玉[ほか]/著 河出書房新社 (市立・成人 914.6//15)
あんこを使った食べものと言えば何を思い浮かべますか?おはぎ、饅頭、大福、羊羹、最中、あんぱん、あんみつ・・・、寒い冬はたい焼きや今川焼きもいいですよね。
この本には芥川龍之介や池波正太郎、幸田文、山本一力、酒井順子といったあらゆる作家による「餡」にまつわるエッセイが39篇収められています。永遠の論争テーマ「つぶあん派かこしあん派か」についての話もあれば、伊勢名物のあの銘菓が登場する話もあり。作家たちの餡に対する思い出やこだわりを楽しく、時にはしんみりと感じることができます。一番のお気に入りは、野中柊さんの「餡ドーナツ」。テンポの良い文章と描写で、すぐにでも餡ドーナツが食べたくなってしまいます。みなさんも作家たちの「あんこの世界」を楽しんでみませんか。
おいしい文藝シリーズは「ラーメン」「ごはん」「フルーツ」「チョコレート」など全部で12冊あります。
あのスターのその後
『時間(とき)の花束』 三浦 百恵/著 日本ヴォーグ社 (市立・成人 594.9//19)
かつて彼女は、スターと呼ばれていました。最後のステージでマイクを置き、ファンの前からきっぱりと姿を消しました。
そして30数年経ち、この本が出版されました。ファンであった私は、華やかな世界を引退してからの彼女がどう生きてきたのか、興味に近い気持ちでこの本を手に取りました。そこに綴られていたのは、一人の女性の素敵な時の積み重ねの物語でした。大切な人への想い、感動、感謝を小さな布と、針にこめて紡いでいく。やがてそれが姿を変え、キルトの作品になっていきます。ひと針、ひと針の積み重ね。それは、気の遠くなるような時間のようにも思えます。それを彼女は、楽しみながら、いとおしみながら紡いでいます。キルトを通じて、師や友人、家族との日常、悲しい別れ、様々なエピソードも散りばめられ、美しいキルト作品とともに楽しめる一冊です。
「えっ、この虫なんだ?」と思ったら…
『昆虫探検(エクスプローラ)図鑑1600 』 川邊 透 /著・写真 全国農村教育協会 (市立・参考 R/486.0/ /14)
私は、虫が得意ではありません。見かけたら、うっとなってみて見ぬふり。でも、「えっこの虫なに?」と気になる時も…。虫の苦手な私では、何か調べようと思っても、いったい何の仲間なのか見当すらつかないことがほとんどです。
そんな時にはこの本。見た目や大きさから探せるポスター「写真検索マトリックス」が付いているので、種類が分からなくても、それを元に本編で確認できます。本編には、他の図鑑のように種類ごとに写真と特徴が載っています。身近に見られる昆虫が中心に載っているので、ちょっと見かけたり、捕まえたりした虫を探しやすいです。秋の虫がたくさん鳴く季節です。「気になる昆虫」を見つけた時には一度使ってみてください。図書館では、貸出ができない「参考図書」なので、館内にてどうぞ。
古代から現代へ進化のバトン
『ならべてくらべる 絶滅と進化の動物史』 川崎 悟司/著 ブックマン社 (市立・成人 457.8//19)
古代生物と聞いて多くの人は、マンモスだったり恐竜を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし大昔の地球には、それ以外にも不思議で奇妙な特徴を持つ生物たちが沢山いました。
本書では、現代で見る生物の祖先にあたる様々な生物について(残念ながら途中で種の繁栄が絶えてしまったものもいます)、詳しい解説と詳細なイラストで分かりやすく紹介してあります。「あの生物の祖先はこれだったの!?」「あの生物たちは元々仲間だったの!?」と、きっと驚きながら学べること間違いありません。
パラパラめくって気になるトピックだけ読むもよし。全部をしっかり読み込むもよし。
ぜひお気に入りの古代生物を見つけてみてください。
元気で長生きの決め手は…
『爺(じじい)の暇つぶし もてあます暇をもてあそぶ極意、教えます』 吉川 潮/著、島 敏光/著 ワニブックス (市立・成人 367.7)
元気で長生きの決め手は、「きょういく」と「きょうよう」。なるほど、「教育と教養」は、昔から大切と言われているからなぁ…。と思っていたら、なんと「今日、行くところがあって、今日、やるべき用がある人」は、健康で生き生きと生きられるとのこと。この本は、老後の楽しい余暇の過ごし方を教えてくれる一冊となっています。
図書館には、健康長寿のヒントや充実ライフのポイントなど、“お宝”がいっぱいです。そして、暇つぶしにはもってこいの場所。そんなわけで、皆さんぜひ図書館に足を運んでみてください。