図書館スタッフおすすめ本

視覚障害者と社会を結ぶ懸け橋「点字毎日」を知っていますか?

『点字新聞が伝えた視覚障害者の100年 自立・社会参加・文化の近現代史』 毎日新聞社点字毎日編集部/編  明石書店(市立・成人 369.2//25)

 

「発刊の目的は、失明者に対して自ら読み得る新聞を提供し、本社発行の各種の新聞とあいまちて、新聞の文化的使命を徹底せしめんとするにほかありません。かくして、一方には、盲人に対し、一個の独立せる市民として社会に活動するに必要な知識と勇気と慰安を与え、他方には、これまで盲人に対して眠れる社会の良心を呼び覚まさんとするにあります。」(初代編集長・中村京太郎「発刊の言葉」より)

 

「点字毎日」は、毎日新聞社が発行する週刊の点字新聞です。今から100年以上も前に誕生し、今もなお発行し続けています。本書は、「点字毎日」の歩みを振り返りながら、視覚障害者文化の変遷を広く世の中に伝えるための1冊です。
「点字毎日」は、1922年(大正11年)5月11日に、視覚障害者が自ら読める新聞として創刊されました。「点字毎日」は、毎日新聞の本紙をそのまま点訳するのではなく、点字毎日編集部が独自に取材・編集しています。初代編集長に全盲の点字使用者が就任し、その後も歴代の編集部には一貫して点字を使う視覚障害者が加わっています。
「点字毎日」は、戦時中も休刊することなく、視覚障害者に役立つ生活情報や、福祉・就労・教育・文化などの身近なニュースを視覚障害者に届けてきました。視覚障害者による社会参加の実践と挑戦、権利拡大を求めてきた闘い、文化の進展とその歴史を、時代の変遷とともに伝えています。
「点字毎日」は、誕生してから100年以上にわたってずっと、視覚障害者と社会をつなぐ懸け橋となってきました。現在は、従来の点字版に加えて、音声版・テキスト版・点字データ版・活字版なども発行しています。
「点字毎日」活字版は図書館でも閲覧できますので、本書と合せて読んでみてください。
「点字毎日」初代編集長・中村京太郎について詳しく知りたい人には、こんな本もあります。


『盲人たちの自叙伝41 光よ照らせ』谷合 侑/監修 大空社 (市立・外1 281.0//41)

※こちらの資料は、取り寄せにお時間がかかります。ご希望の方は、窓口でお問い合わせいただくか、図書館HPからご予約をお願いします。

「歴史を歩く旅へいざ!」

『歩いて学ぶ日本古代史 全3巻』 新古代史の会/編 吉川弘文館(市立・成人 210.3//25)

 

皆さんは、遺跡を訪れたことはありますか?
もしかしたら、三内丸山遺跡や吉野ケ里遺跡、平城宮跡などを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
私は学生時代に歴史(日本古代史)を勉強していて、休日には関西圏を中心に遺跡巡りや博物館巡りをしていました。
この本を手に取った時、私が大学で研究していたテーマについても触れられていたことを知り、卒論を書く前に出版されていたらさぞ頼もしいものだったなと思います。


 本書は、古代史の舞台となった重要な遺跡や、有名な場所を取り上げ、その歴史的な意義を最新の研究成果をふまえ、分かりやすく解説しています。
第1巻から第3巻まであり、通読すれば、古代史の実像が見えてきます。
各項目の最後には、実際に訪れて体感することができる遺跡や資料館、博物館HPの二次元コードを載せており、より詳しい情報に素早くアクセスすることができます。
また、第2巻では、四日市の古代とも深いかかわりがある久留倍官衙遺跡についても紹介されています。
皆さんもお気に入りのスポットを見つけて、歴史を体感してみませんか?

 

 

関連本
『壬申の乱を歩く』 倉本 一宏著 吉川弘文館(市立・書庫 210.3//07)

  古代史上最大の内乱、「壬申の乱」の行程をたどった本です。

  四日市についての記載があります。
『人物で学ぶ日本古代史 全3巻』 新古代史の会/編 吉川弘文館(市立・成人 210.3//22)

平和について「いま語りたいこと」とは・・。

『私の戦後80年、そしてこれからのために』 岩波書店編集部/編・赤坂 真理/ほか著 岩波書店(市立・成人 304//26)

 

 戦後〇〇年という言葉をこれまでも毎年のように聞いてきました。
そして、2025年には、ついに1945年以前生まれが総人口の約12%となってしまったそうです。
 この本は、戦争体験者の100歳から19歳の大学生までの人たちが「いま語りたいこと」を寄せています。
戦争や平和の大切さについて、それぞれの思いを世代や立場を超えて伝えています。
今を生きるわたしたち、そしてこれからの世代に向けて、ぜひ読んでほしい本です。

素敵なマンガ、どうじょどうじょ

『B&D』 ほし よりこ/著 マガジンハウス(市立・成人 726.1/ホシ/15)


 ご存じでしょうか、図書館では、マンガも所蔵しています。
 数は多くないですが、一度読むとくせになり、どうにも忘れられなくなるようなマンガを、実は所蔵していたりします。その一冊が、今回紹介する『B&D』です。
 『きょうの猫村さん』で著名な、ほしよりこ先生作。あちらが長期連載なのに対し、こちらは一巻完結です。天才幼児チィチィ(3歳)とそのお兄さんテイチ、さらに飛び級で進学するチィチィを取り巻く少年・青年・先生たちの日常が、見開き2ページ=一話のペースでテンポよく描かれていきます。
 このマンガ、なぜか男性しか出てきません。しかもチィチィは天才なので、周りも冴えた人ばかり……いや、冴えすぎて一転、愛らしい人ばかり。各話ほぼなんでもない会話に終始しますが、その中に突然、目を瞠(みは)るほど輝くセリフが飛び出してきます。
 「自分の百点をあげようとするなんて絶対しちゃいけない事なんだよ」
 「雨やどりの時にさ タバコプカーとふかしてな 煙が雨に打たれてるとこ見んの、大好きなんだよな」
 「いいから秋野も数えろよ 数も数えられないもったいぶった人生かよ」
 ほし先生のえんぴつ画の画風も相まって、何度も味わいたくなるセリフ、多数。
 それとは別に、日常生活で使いたくなるセリフも、多数。
 「ちんどうってよばれてる」
 「どうじょどうじょ」
 「ちっかりちろよっ!」
 「ちゅきなんだぜ オレたちのこと」
 私は使っています。気になるでしょう。ぜひ一度お読みになって、「いかちた会話、ちてこうぜ。」

いつまでも歌い続けられる歌がある!

『生きてりゃいいさ 河島英五伝』  花房 観音/著 西日本出版社(市立・成人 767.8//25)

 

「生きてりゃいいさ 生きてりゃいいさ そうさ 生きてりゃいいのさ 喜びも悲しみも立ち止まりはしない めぐりめぐっていくのさ」(河島英五の歌「生きてりゃいいさ」より抜粋)

 

日本酒のCMで大ヒットした「酒と泪と男と女」をつくった河島英五は、亡くなる3日前までステージに立ち続けて、2001年4月に48歳でこの世を去った。

本書は、英五の歌を題材にして家族を心から愛した英五の生きざまを綴(つづ)っている。河島ファミリーから聞いたエピソード、笑福亭鶴瓶・桂南光・原田伸郎らの回想録からは、人間味あふれる英五の姿が浮かび上がる!「何かいいことないかな」、「酒と泪と男と女」、「時代おくれ」、「生きてりゃいいさ」、「旧友再会」、「月の花まつり」、「百年たったら」…。英五の歌は心に響くメッセージをたくさん残してくれた。

2026年4月で、英五が亡くなって25年になるが、英五の歌は、今日もどこかでだれかが歌っている。そしてこれからも英五の歌は、いつまでも歌い続けられることだろう!