図書館スタッフおすすめ本
行って、帰って、話すということ
『はてしない物語』 ミヒャエル・エンデ/著 上田 真而子、佐藤 真理子/訳 岩波書店 (市立・児童 /943//11)
読書会がしたい、となにげに思って以来、読書会ってなにをするものなの? とことあるごとにかんがえている。
答えはぜんぜんまとまらない。でもそれでいいか、とも思っている。まとまりがないものに対するために本を読むのに、そのための時間にまとまりのある効果を期待するほうが、へんだ。
それに「話したい!」という衝動の部分なら、もうよくわかっている。まずそれを共有するところから、わくわくする読書会をはじめればいいんじゃない? ……というあたりまで考えたところで、ん、このかんじ、知ってるぞ、と思った。かなり具体的に、こういう本があった気がする——そうだ、『はてしない物語』だ。
主人公のバスチアンは、本屋から盗んできた不思議な本「はてしない物語」を読み進めるうち、物語の中の世界・ファンタージェンに入り込んでしまう。
まっさらな世界の創造主として、あらゆるものに名前を与えていくバスチアン。やがてその力におごり、上り詰め、転落し、自分の名前も忘れて……どうなるのかは、もちろん書かない。元の世界には帰って来る。でもどうやって帰って来るかは書かないし、書けない。
物語の最後、ファンタージェンに行って帰ってきたもうひとりの人が出て来て、こう言う。
「おたがいの経験したことをはなしあおうよ。こういうことをはなしあえる人間はそうたくさんはいないから。」
これじゃないだろうか、読書会って。それぞれがある本を読んでたどった道のりをはなしあう。聞きあう。そうしてなにか、まとまらないもろもろのことを、たしかめあう。そういう積み重ねで、集まったそれぞれの人の深い、深いところにあるなにかを、回復しあう——そういうのが、読書会なんじゃないだろうか。
いつかもし、ほんとうに読書会をやることになったら、『はてしない物語』から始めてみたい。物語が求める必要なだけの時間を物語と過ごす、それだけのことがこんなにも失われる世の中になるなんて思わなかったけれど、だからこそ『はてしない物語』から始めたいし、もしあなたが読んだなら、ぜひ、おたがいの経験したことをはなしあいましょう。そういうことをはなしあえる人間もそうたくさんいなければ、そういうことをはなしあえる時間も、そうたっぷりとはないんですから。
知りたい!スズメの世界
『にっぽんスズメ歳時記』 中野さとる/写真 カンゼン (市立・成人 488.9//24)
私がスズメの可愛さに気づいたのは大学生の時でした。
海外で見たスズメはスリムでシュッとしていて強そう。帰国後に見た日本のスズメはフクフクで丸っこくてとっても可愛い!
以来、スズメを見かけるたびに目で追ってしまいます。今秋、我が家の庭にやってきたスズメたちはムラサキシキブの実に夢中。何羽も横に並んで、順番に啄んでは全て食べ尽くしていきました。
この本では、スズメの写真がたくさん掲載されているだけでなく、スズメの生態、世界各地のスズメ、人間との共存方法まで、スズメについての知りたい!が詰まっています。
あまりに身近な鳥で、普段気にしたことのない人が多いスズメ。
ぜひこの本を読んで、スズメを観察してみてください。
あなたは、何を蒸しますか?
『すべてを蒸したいせいろレシピ』 りよこ/著 Gakken (市立・成人 596//24)
最近健康を考えて、野菜多めの食事を心がけています。
そこで目にしたのが、このレシピ本です。表紙の“せいろ”に盛り付けられた、彩り豊かな料理が目を引きます。残念ながら、私の家には“せいろ”がありません。蒸し料理は、ほとんど電子レンジを使っています。
本書は“せいろ”の利点、使い方、選び方から始まります。なるほど、蒸気で蒸すことによって、ヘルシーでより美味しくなるのですね。その上、お手入れ簡単で見ているだけで癒されるという、良いことばかり。
私の“せいろ“のイメージと言えば、ふたを開けると、湯気と共にしゅうまいや小籠包が出てくる、中華料理のイメージです。しかも、家庭では取り扱いのハードルも高そうと思っていました。
しかし、本書でそんなイメージがくつがえります。
著者は野菜だけではなく、ご飯、おもち、パン、肉じゃが、ビビンパ、おやつも、何でも蒸しちゃいます。すごい!調理器具一つでこんなにレパートリーが広がるなんて。その上、器いらずでそのまま食卓に出せます。楽しそう!簡単そう!おいしそう!
私は、蒸気と木の香りに癒されながら時短料理を作ることを想像して、“せいろ”を手に入れる事を考え始めています。
お茶の時間
『お茶でかんたん飲む薬膳 食材1つ足すだけ』 植木 もも子/著 家の光協会 (市立・成人 498.5//24)
何の予定もない休日には、ゆっくりとお茶の時間を過ごすようにしています。
その日の気分に合わせて、コーヒーにしたり、紅茶にしたり、中国茶にしたり・・・。
この本は、薬膳の考え方を元に、緑茶やほうじ茶、紅茶、コーヒーなどの定番の飲み物から、杜仲茶やハトムギ茶、ルイボスティー、ジャスミン茶、そば茶といった様々な種類のお茶まで、その産地や特徴、効能、性質、飲むのに適した季節、合う体質などを詳しく解説しています。
また、それぞれの飲み物にプラスすることで、さらに効果的な食材とその淹れ方を紹介しています。
例えば、杜仲茶は“体を温める”お茶。杜仲は中国四川省原産で、その葉を使ったものが杜仲茶です。
骨を丈夫にし、血圧を下げる効果があり、性質は温性で、秋冬の寒い時期に、特に冷え性の人におすすめ。
プラスして効果的な食材は、クコの実とナツメ。それぞれ杜仲茶に入れ蒸らしたあと、食材ごといただきます。
この他にも、緑茶+菊花で疲れ目に、コーヒー+ココアで疲労回復に、ゆず茶+はちみつで風邪予防に等々、試してみたいお茶とその組み合わせがたくさん。これからは、ますますお茶の時間が充実しそうです。
冬が近づいてきました。寒くて家から出たくない日には、お茶の時間を楽しみませんか?
家紋っておもしろい
『日本の家紋とデザイン』 濱田 信義/編著 パイインターナショナル (市立・成人 288.6//23)
この本は、家紋について書かれた本なのですが、モチーフになった物で植物篇、動物篇、自然現象、尚武、文様・図案、建造物・器物に分け、その中でも植物なら、梅紋、桜紋、南天紋・・・と植物の種類ごとに載っているので、同じモチーフの違うデザインの家紋が一緒に見ることができて、おもしろかったです。
徳川家の家紋としても有名な「三つ葉葵」ですが、同じ葵をモチーフにした家紋がこんなにたくさんあるんだと驚きました。
ちょうどこの本を借りている時に時代劇を見ていて、「この着物の家紋、花みたいだけど何の花かな?」と気になってこの本をめくってみたら、ありました!
同じモチーフの物であっても、違うデザインのものがたくさんあって、おもしろかったです。
本当にたくさんの家紋が載っているので、自分の家の家紋や気に入る家紋がみつかるかも?
爽快感を味わう一冊
ネコ、ネコ、にゃんこ!!
ギリシャのミコノス島に住むネコ、コーヒー豆の実に埋もれるネコ、お腹のぽっちゃりしたネコ・・・。
お菓子で世界を旅する
考えつづける、笑いながら ~「何度だって読みたい本!」~
『あの素晴らしき七年』 エトガル・ケレット/著 秋元 孝文/訳 新潮社 (市立・成人 929.7//16)
(市立図書館ホームページの別ページが開きます)
LLブック ―文字を読むことが難しい方へ―
今年度から、成人図書の新刊コーナーの近くに、LLブックのコーナーを設けています。
宇宙に行ってみたい
「極上の闇」を求めて!
「猫」をさがして ~「何度だって読みたい本!」~
『少女ソフィアの夏』 トーベ・ヤンソン/作 渡部 翠/訳 講談社(市立・児童 94//)
(市立図書館ホームページの別ページが開きます)
読書エッセーって面白い!~読書に関するエッセー募集中~
『宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019』 宮部 みゆき/著 中央公論新社(市立・成人 019.9//23)
紹介した本を読みたくなるような仕掛けがふんだんに用いられており、本を語りながら自分を語る、読書エッセーのお手本にするにはもってこいの本なんですよ。
エッセーを読もう! ~「読書に関するエッセー」募集開始~
『ベスト・エッセイ2024』 日本文藝家協会/編 光村図書出版(市立・成人 914.6//24)
今年も、「読書に関するエッセーコンクール」の応募が始まりました!
和菓子の愉しみ
現代の暮らしの中で、和菓子をより豊かに、深く楽しむための知識やアイデアを集めた一冊です。
三十一文字(みそひともじ)の世界へ
図録を楽しもう!図録で学ぼう!
夏休みの自由研究・郷土研究であなたが調べたいテーマの図録、あるかもしれませんよ!
エッセーってなあに? ~「読書に関するエッセーコンクール」募集開始~
今年も、「読書に関するエッセーコンクール」の応募受付が始まりました!
あなたも食べたことがあるのでは?
「気候変動」がますます悪化すると…
(市立・成人 519//23)
知っていますか?「蘭字」
ようこそキングの世界へ
墓マイラーって知っていますか?
絵本を贈ろう
中国語で推し活
推し活に迷いが生じたときに。
第170回芥川賞が先日発表されました。
時にはのんびりした時間を
闘病の日常
2021年コロナ禍の最中、滞在先のカナダで浸潤性乳管がんを宣告された著者が、乳がん発覚から治療を終えるまでの約8ヶ月間を克明に描いたノンフィクション作品です。
いつか訪れるかもしれない闘病に関して、そのリアルや心情がとても参考になりました。
人名いろいろ
この本は、江戸時代の「名前」とはどんなものであったか、現在につながる「氏名」がどのように誕生したのかを説き明かすため、江戸後期から明治初期にかけての人名のあり方を追ったものです。
謎の絵画が、過去と現在をつなぐ!
この小説は、千葉市にある稲毛海岸が舞台となっている。海岸近くの古い洋館から、正体不明の絵画が発見された。その絵は、過去にこの地域で流行っていた「赤いドレスの女」という怪談を思い出させる。学芸員のひかりは、絵について調査を始める。そこで、映像作家の黒砂から、千葉の旧花街にまつわる資料を預かる。その資料では、ひかりの祖母が「流転」の王妃として知られる「嵯峨浩」との戦時中の交流について語っていた。過去に流行った怪談と謎の絵画、そして祖母の過去。欠片をひとつずつ紐解くと、戦時中の混乱の中で、運命に翻弄されて生きた女たちの秘められた過去が明らかに。ミステリアスなストーリー展開で、グイグイと引き込まれます。
『花盛りの椅子』 清水 裕貴/著 集英社 (市立・成人/913.6/シミ/22)
心の中に潜む差別
百年前に何が起こったのか?朝鮮人虐殺事件の真相を探る!
今年2023年は、関東大震災から百年の節目にあたる。そこで、震災の直後に多発した朝鮮人虐殺事件についての証言集を紹介する。
戒厳令が布かれて、検閲が一層厳しかった時代。当時の政府は、虐殺事件を徹底的に隠蔽した。そのため、朝鮮人虐殺事件関連の公的史料はごくわずかだ。それでも残された公的史料から知り得ることは多い。百年前に起きた大震災の記憶を語れる人は、もう誰もいないだろう。しかし私たちには、日本人によって多くの朝鮮人が虐殺された歴史的事実を、後世に伝えていく使命がある。関連する公的史料が少ない以上、事件の真相に迫るには証言に頼るしかない。芥川龍之介、竹久夢二、折口信夫、和辻哲郎、志賀直哉、千田是也、黒澤明、田河水泡…。文化人・朝鮮人・市井の人々らの証言、子どもの作文から、当時の社会的背景や歴史的事実を学んで、明るい未来を切り開くための教訓にしてほしい。
8人が語る「作詞」
学生時代に授業で作詞をする機会があったのですが、その際に参考にしたのがこの本です。
市民センター図書室と「アナトゥール星伝」
『金の砂漠王(バーデイア)』 折原みと/著 講談社文庫(市立・児庫/F/オ)
私の家から最も近くにある図書館は、市民センター内にある小さな図書室だった。
異世界で運命の人に出会った彼女は、女子高生の感性のまま一人でも多くの命を救おう奮闘する。
2023年のテーマは「図書館が出会わせてくれたもの」です。
「読書に関するエッセーコンクール」作品募集中 - 四日市市立図書館 (yokkaichi-lib.jp)
塾の図書室と『ぼくは落ち着きがない』~エッセーコンクール開催中~
小学生の頃通っていた塾には、小さな図書室があった。
2023年のテーマは「図書館が出会わせてくれたもの」です。
「読書に関するエッセーコンクール」作品募集中 - 四日市市立図書館 (yokkaichi-lib.jp)
現代川柳を浴びる
まず、書架での立ち姿を見てほしいです。シルバー川柳がずらっと並ぶ横に、どん、とたたずむ真っ赤な背表紙。厚さはまわりの本の倍はあるでしょうか。そこへはみ出さんばかりにタイトルが貼り付いています。『リバー・ワールド』。少年マンガのオノマトペみたいな、ぎざぎざのオーラがほとばしる字。
見て、食べて、使って楽しい!
エッセーってなあに? ~「読書に関するエッセーコンクール」募集開始~
今年も、「読書に関するエッセーコンクール」の応募が始まりました!
全国の地元パン食べてみませんか。
地元パンとは、その土地土地で長年製造・販売され、親しまれているパンのことです。名称・味・パッケージデザイン等に独特の味わいのあるものが多く、時には地域の土地柄や歴史すら垣間見せてくれるものもあるそうです。この本では北は北海道から南は沖縄まで、著者が情熱をもって蒐集してきた地元パンとその販売店が紹介されています。
野菜はけなげに育つのです
不器用だけど、作ってみたい。
「手芸をしてみたい!」と思い立ったものの、今までほとんど経験がないし、受けたはずの家庭科の授業の記憶もはるか遠くに…。
キモノの世界にようこそ
何十年と箪笥の肥やしになっている着物、もったいないなあ、着付け習いに行こうかなと思いつつ、行動に移す事も出来ずにいる私。
そんな私の目に留まったこの本のタイトル、着付けの本かな?と思わず手に取って見たところ、着物のある生活の楽しさを描くコミックエッセイでした。
首を洗って待っていた! 20年目の<戯言>シリーズ。
職人とアーティストの狭間で
最近様々なジャンルの本を読んできましたが、そろそろ原点回帰したいと自分好みの美術史に関する本を探していた際に、ふと目についたのがこの本でした。
しんどいあなたへ ―戦中、戦後、平成の“生きづらい”女たち―
豆、豆、豆、豆、豆。
今回もとんでもない本に出会いました――『日本の豆ハンドブック』、です。