図書館スタッフおすすめ本

できることの見つけ方


『〈できること〉の見つけ方-全盲女子大生が手に入れた大切なもの』 
石田由香理・西村幹子/著
                                          岩波書店  
市立・児童 369/ /14

表紙には、白杖を持った笑顔の女性と、後ろからその女性を見守るように
肩を抱いて微笑む一人の女性の姿があります。
一見すると、母娘で仲良く二人三脚で障害を乗り越えてきたんだなということを自然と想像してしまうような写真なのですが、読み始めてすぐに,そうではないということに気づかされました。

写真に写っている二人の女性は、この本の著者である全盲の女子大生石田さんともう一人の著者である石田さんが通う大学の西村教授でした。

石田さんは、障害があることで、一番身近な家族から可能性を否定されます。
身近なサポートがほとんどない状態からスタートした大学受験を、どのように乗り越えたのか、大学生になってからチャレンジした海外留学を経験して、何を手にしたのか、それらが、ユーモアを交えた石田さんの言葉で生き生きと語られています。

石田さんと触れ合う中で、常識がことごとく覆されたと冒頭で語る教授の言葉のとおり、驚きと発見の連続でした。そして、ネガティブな出来事をポジティブに変換していく生き方に勇気づけられました。

児童書ではありますが、年齢は関係なく読んでいただきたい本です。

受験を控えている人や、新しい道に進もうとしている人、人生の岐路に立っている人、もしかしたらそういう人には、より何か響くものがあるかも知れません。

そして、石田さんの見つけた「できること」は、障害があるないに関わらず、すべての人にあてはまることだと感じます。

家紋の謎

『あなたのルーツがわかる/ 日本人と家紋』 楠戸 義昭/著 明治書院 (市立・成人 288.6/ /11)

家紋。
幼かった頃の私の興味は、この不思議な紋様にありました。
実家の仏間、雛人形の毛せん、祖父の着物。
個人的には馴染み深いものですが、最近では、時代劇や大河ドラマで目にするくらいでしょうか。しかしながら、家より個人を重視する現代においても、家紋はすたれることなく残っているのです。

この本は、自然紋・植物紋・動物紋といった紋の種類とそこに込められた意味、日本の家紋と西洋の紋章の違い、家紋と名字の関係、なぜ家紋は単色なのか、といった家紋についてのあらゆる疑問に答えてくれます。
また、三英傑や北条氏といった歴史的な有名人の家紋と、それにまつわる具体的なエピソードも紹介されています。
自身のルーツを探る手段としても、異なる見方でドラマを楽しむためにも、ちょっとした知識を手に入れることのできる一冊です。

よろしければこちらも併せてご覧ください。
『家紋のすべてがわかる本』 高澤 等/監修 PHP研究所 (市立・成人 288.6/ /12)
『家紋 家紋を知れば、氏族のルーツが見えてくる』 高澤 等/監修 日東書院本社
                                                 (市立・成人 288.6/ /11)
『本当によくわかる!日本の家紋事典』 大隅 三好/著 金園社 (市立・成人 288.6/ /15)

打ってみたいな返り点

『これならわかる返り点』 古田島 洋介/著 新典社 (市立・成人811.2/ /09)

 この本は、「漢文すなわち古典中国語の語順をおおむね日本語の語順に変換するための符号」である返り点の使用法について、その全体像を示してくれる一冊です。

 “返り点は簡略に”という心構えや、レ点(れてん)、一二点(いちにてん)の機能と用法に関する解説を、ふんふんナルホドと読み終えた後にはおそらく、返り点を打ちたくなっていることでしょう。

 続編に、『これならわかる漢文の送り仮名』 古田島洋介/著 新典社(市立・成人811.2/ /12) があります。これもまたおもしろい。 

『絵の言葉』―「絵」を「読む」ということ

『絵の言葉』 小松 左京、高階 秀爾/著  講談社 (市立・書庫 B720.4/ /)

 SF小説作家・小松左京と美術史家・高階秀爾による対談集です。
人間社会にとって「絵」とは何であったか、何でありうるかという大きな問題を追求していながら、対談であるため読みやすい文章です。

 絵には、言葉と同じくそれ自体に意味があるという話からはじまり、その意味を読むための文法と語彙があるのか、絵と自然はどのように関わるのかという話題に展開していきます。

 ゴッホの糸杉やキリスト教教会の宗教画、ラスコーの洞窟壁画など、過去に描かれてきた作品例のほか、絵にまつわる古今東西の文化や歴史などについても次々と具体例が飛び交います。こうした両氏の多種多様な話もこの本の魅力です。

 額縁に飾られるものなりイラストレーションなり、「絵」はただ見るだけでも楽しめるものですが、描かれた意味や背景を知れば知るほど、より深く楽しめることを教えてくれます。

 絵の見かたが一変されるような本です。

これであなたも三重県通

 来年のサミット(主要国首脳会議)、そして平成33年の国民体育大会が三重県で開催されることになりました。三重県には日本に、いや世界に誇れるものがたくさんありますが、全国的にみて三重県についての認識度はそう高くはありません。また、三重県に住んでいても、その地域の良さや魅力、歴史や特性などについて知らない人も案外多いのではないでしょうか。

 「美し国(うましくに) 三重」を全国に発信し、地域への愛着心をさらに高めるためにも、今一度、三重県のことについて学んでみませんか。

 二階・地域資料室にある『三重あるある』、『三重のおきて』、『三重の法則』は三重県のことについておもしろく紹介しており、気軽に読める本です。

 また、ヒストリー、ミステリーものがお好きな方は、『三重県謎解き散歩』、『三重「地理・地名・地図」の謎』、『これでいいのか三重県 ―秘境で生まれた三重のミステリー』もご覧ください。「へー、そうだったのか」と思うことがいっぱい出てきますょ。

『三重あるある』 金木 有香/著 TOブックス (市立・成人 361.4/ /14)
『三重のおきて』 三重県地位向上委員会/編 泰文堂 (市立・地域 L290/ /15)
『三重の法則』 三重の法則研究委員会/編 泰文堂 (市立・地域 L290/ /15)
『三重県謎解き散歩』 矢野 憲一、五十鈴塾/編 (市立・成人 B291.5/ /13)または(市立・地域
                                                         L290/ /13)
『三重「地理・地名・地図」の謎』 岡田 登/監 実業乃日本社 (市立・地域 L290/ /15)
『これでいいのか三重県-秘境で生まれた三重のミステリー』 昼間 たかし/編 マイクロマガジン社 
                                                 (市立・地域 L290/ /14)