図書館スタッフおすすめ本

本と人をつなぐ!人が地域を変える?

 『すてきな司書の図書館めぐり しゃっぴいツアーのたまてばこ』
                                 高野一枝/編著 郵研社 (市立・成人010.2/ /18)

 この本は、しゃっぴいおばさんこと著者と図書館をこよなく愛する熱き図書館員たちが織りなす図書館見学ツアーの素晴らしい一瞬を綴ったレポート集です。ちなみに「しゃっぴい」とは著者の田舎の方言で「おてんば」とか「おしゃべり」な女の子をいいます。

 本によって、人は変わることができます。人によって、地域を変えることができます。図書館員によって、本と人、そして地域を繋ぐことができます。

 しゃっぴいおばさんに集う好奇心旺盛な図書館員たちが、図書館を気軽に楽しみながら、地域に根差した図書館の本質に迫ります。大分県生まれのライブラリーコーディネーターによるマジカルミステリーツアーの壮大な世界観を、余すところなく堪能してください。

 なお、この本は、視覚障害者や身体障害、寝たきりなどで通常の活字による読書が困難な方のために、当館で録音図書を製作しています。録音図書の利用については、カウンター職員にお尋ねください。

神社で見られるどうぶつたち

 『神社のどうぶつ図鑑』 茂木貞純/監修 二見書房 (市立・成人 175.9/ /18)

 年末年始、神社へ参拝する機会が多くなる季節です。稲荷神社の狐、天神様の牛、東照宮の猿。パッと頭に浮かぶだけでも神社には様々な動物がいます。それでも、祭られている動物がもつ意味や、なぜその神社に祭られているのか、ほとんど意識せずにお参りしているのではないでしょうか。

 伊勢神宮に鶏がいる理由は?「撫で牛」のご利益は?この本は、神社で見られる動物に関する疑問について、豆知識なども加えて分かりやすく答えてくれます。

 また全国には、リスやムカデ、マグロやウナギなど、変わった動物が祭られている神社もあるようです。 動物を探しに、ぜひ神社に足を運んでみたくなる一冊です。

今年はどんな野菜に挑戦しようか

 『西村和雄ぐうたら農法』 西村和雄/監修 学研プラス (市立・成人 626.9/ /18)

 私は、ほんの少しだけですが庭で野菜を作っています。野菜作り初心者なので、うまく作れる時もあれば、失敗する時もあります。

 野菜作りの一番の目的は、何と言っても自分で作ったものを食べる楽しみです。しかし、その他にも、野菜の葉に何かが食べたような穴があると、一体どんな虫が食べたのだろうか、せっかく作っている野菜を害虫から防ぐにはどうしたらいいのかなどの疑問や対処、また、これまでは特に気にしなかった虫が、害虫から野菜を守ってくれていることなどに気付くことも楽しいことです。

 今回紹介する本は、本のタイトルからしても、気負わずに野菜作りを初めてみようかなと思わせてくれるような本です。私も今年は、今まで作ったことのない野菜を作ってみたいと思っています。図書館にはたくさんの野菜作りの本があります。ぜひ一度ご覧いただき、野菜作りを楽しんでみませんか。

三重郷土 名士の為人(ひととなり)に触れる

 『泗水百人物の横顔』 伊藤 長次郎(丸山 半月)/著 三重日日新聞社 (市立・地域 L28/ /35)

 聞いたこともないタイトル、著者、出版社の本であると思います。それもそのはず。この本は、昭和10年に発行された本なのです。三重日日新聞(明治12年創刊)に連載されていた「名士プロフィール」を改題上梓した本です。もちろん、当時の名士たちということなので、今となっては教科書に掲載されたり、郷土史などで語られたりする方々ばかり。伊藤傳七、伊藤平治郎、九鬼紋七、小菅剣之助…などなどの実業家たちが名を連ねています。

 そんな彼らはどんな人だったか…。他の本で語られるような偉業の記述ではなく、どんな趣味を持っているか、こんな性格だったのか、お酒はどれぐらい飲むのだとか…少しばかりの親近感が湧くような、名士の為人を知ることが出来ます。また、戦前の発行物ということで、現代では使われない当時の言い回しや文章表現などを体感できると同時に、今ではなかなかできないような、ジャーナリストのざっくばらんな表現も楽しめます。

 この本を読み郷土史を見直したとき、少しだけ郷土の名士を近しく感じられるかもしれませんね。本は2階地域資料室でご覧いただけます。(貸出可)

読者への挑戦状

 『叙述トリック短編集』 似鳥 鶏(ニタドリ ケイ)/著 講談社 (市立・成人 913.6/ニタ/18)

 この本によると、「叙述トリック」とは、小説の文章そのものの書き方で読者を騙すタイプのトリックです。読者をミスリードし、最後に勘違いを突き付けられ、「やられた!騙された!!」と悔しい思いをするものの、この衝撃がクセになってしまい、虜になった一人が私です。

 この作品はタイトルの通り、叙述トリックを使用した推理小説の短編集です。他の叙述トリックを用いた作品と違うのは、タイトルと冒頭で、叙述トリックを用いているとあらかじめ記述し、読者へ挑戦状を投げかけているところです。

 はじめ私は、「叙述トリックを使っていると始めから知っていたら、面白みがないのでは」と考えていました。しかし、タイトルに使っている程、読者をミスリードする自信があるのかと考えると、気になる存在になってしまい、読んでみると、おすすめしたい一冊となりました。ちなみに私は、叙述トリックを使っていると知っていて注意して読んだつもりでした。でも、見抜けたトリックが1つ、何となくそうかな?と部分的に感じたトリックが2つでした。

 最後に、作中の冒頭にも記述のあるヒントをひとつ。「一人だけ、すべての話に同じ人が登場している」…あなたも似鳥鶏のトリックに挑戦してみませんか。