図書館スタッフおすすめ本

宇宙に行ってみたい

『すばらしき宇宙の図鑑 宇宙飛行士だから知っている』 野口 聡一/著 KADOKAWA(市立・成人 440//22) 

宇宙のことを考えると、いつも途方もない気持ちになります。(宇宙に放り出されたらどうしよう?とか、宇宙の果てはどこなんだろう?とか)
手を伸ばしても届かない空。それすらも超え、地球を飛び出してしまう宇宙飛行士は、計り知れない勇気を持っているなぁ……と思います。
そんな宇宙飛行士の一人、野口聡一さんが手がけたこの本では、宇宙に関するアレコレをたくさん教えてくれます。
宇宙に対して恐怖心を抱きつつ、同じくらい好奇心もある私は、本を読みながら「宇宙って面白い!」といつか経験するかもしれない宇宙旅行に思いをはせました。

魅力的なトピックの中でも、「へ~」と思ったのが宇宙の色。宇宙の色は黒ではなくて「コズミック・ラテ」というベージュだそうです。
黒く見えるのは“太陽の光を反射するものがないから”らしいですが(難しいことはよくわかりません)、何だか名前が可愛くて親近感がわきました。
他にも、宇宙船の中での生活や太陽系のことなど、文章での説明だけでなくカラー写真もたっぷりあります。
実際に宇宙に行った野口さんの言葉だからこそ面白い宇宙の世界、のぞいてみませんか。

LLブック ―文字を読むことが難しい方へ―

『仕事に行ってきます 10 図書館の仕事』 埼玉福祉会出版部 (市立・成人 LL/366.2//10)

今年度から、成人図書の新刊コーナーの近くに、LLブックのコーナーを設けています。
LLブックの「LL」とは、“やさしく読める”を意味するスウェーデン語“LattLast”(英語ではeasy to read)の略称で、文字を読むことが難しい方にも読みやすいように作られた本が「LLブック」です。
知的障害や認知症といった、様々な障害や病気によって文章を理解することや読み続けることが難しい方、外国にルーツがあり日本語を読むことが難しい方など、「やさしく読みやすい本」を必要としている全ての方に向けた本です。

この本では、障害のある方を主人公に、図書館で働く一日を紹介しています。
ふりがなのある大きな文字と写真で書かれており、各ページの下には登場人物が行った行動や感情を表すピクトグラムを並べることで、文字を読まなくても内容がわかるように工夫されています。

この本のほかにも、写真だけで話の展開がわかるものや、病院へ受診する方法といった、私たちの生活で必要な段取りをわかりやすく説明したLLブックもあります。
図書館で文字を読み疲れた時、自分の生活を振り返る時、どなたでもふと手にとっていただける本です。

「猫」をさがして ~「何度だって読みたい本!」~

『少女ソフィアの夏』 トーベ・ヤンソン/作 渡部 翠/訳 講談社(市立・児童 94//

 小学校の国語でやった文章で、ひとつだけ、頭に焼きついているのがある。
 タイトルは「猫」。作者はムーミンで有名な、トーベ・ヤンソンさん。
 もらわれてきた猫・マッペを主人公ソフィアが溺愛(できあい)するものの、あまりになつかず、とりかえることに。かわりに来たのが、人なれしまくった甘々猫。ソフィアはマッペをどれほど愛していたか気づく——猫はもう一度、とりかえられることになった。
 これだけの話なのに頭に残ったのは、ソフィアのセリフにひかれたせいだ。「ずーっといいお天気ばっかりだと、なんだか、つまらなくなってくるの」なんて、日ごろどんなものの考え方をしてたら言えるんだろう。そんなソフィアには、彼女をクールに見まもるおばあちゃんがいる。七十も年がちがうけれど対等のつきあい、このふたりのやり取りもまた、かっこよかった。
 小学校を出て十数年、また読みたくなって、しらべた。『少女ソフィアの夏』という本に入っているらしかったが、買えなかった。ぜんぜん見つからず、数年たったあるとき、旅先の本屋でとつぜん出会った。気がついたら、本を抱きしめたままレジへ向かっていた。
 何度も読んだ。全二十二篇(へん)、どの話にもひきこまれた。ふたりがずっと真剣だったからだ。好奇心と想像力がおさえられないソフィア。それをしずかに、対等に受けとめるおばあちゃん。その関係の魅力が、どの話でも、ふたりの会話からあふれていた。
 二十二篇分の北欧のみじかい夏の間、ソフィアとゆっくり成長しながら、だいじなものをたしかめられる一冊です。子どものあなたも、大人のあなたも、ぜひ手に取って、ソフィアとのひと夏を過ごしてみてください。
 
2024年のエッセーコンクールのテーマは、「何度だって読みたい本!」です。
これを読んで、エッセーを書いてみたいと思った方、「読書に関するエッセーコンクール」へぜひご応募ください!
あなたの「何度だって読みたい本」、教えてくださいね。
詳しくは、こちらをご覧ください。
(市立図書館ホームページの別ページが開きます)

読書エッセーって面白い!~読書に関するエッセー募集中~

『宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019』 宮部 みゆき/著 中央公論新社(市立・成人 019.9//23)

今年も、「読書に関するエッセーコンクール」の応募が始まりました。
読書に関するエッセーってなに? 読書感想文とは違うの?
そんな方はぜひ、実際に読書エッセーを読んでみましょう!
 
『宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本 2015-2019』は、毎週日曜日に読売新聞朝刊に掲載されている「本よみうり堂」にて、宮部みゆきが書いた書評を集めた1冊です。
読書家の宮部みゆきらしく、フィクション・ノンフィクションを問わないバラエティーに富んだ様々な本が選ばれています。
 
例えば、エルヴェ・ファルチャーニ『世界の権力者が寵愛した銀行』の紹介では、原題が『脱税の金庫番』であることに触れて宮部みゆきらしい題名を考案し、本書の背景と著者を簡単に紹介しつつ「告発者装った? 「情報泥棒」」というキャッチ―な見出しを付けています。
 
舞城王太郎『深夜百太郎 入口』『深夜百太郎 出口』の紹介では、舞城王太郎の超人作家と言っても良いような執筆スタイルは勿論、百話の多彩さを簡潔に示しています。
 
 
新聞書評なので、1つが500字から800字と少し短めですが、宮部みゆきの力量が表れていると感じるポイントがあります。
それは、自身の体験や社会へのまなざし、作品への愛が鮮やかに映しだされている点です。
紹介した本を読みたくなるような仕掛けがふんだんに用いられており、本を語りながら自分を語る、読書エッセーのお手本にするにはもってこいの本なんですよ。
 
いかがでしょうか。
宮部みゆきのほかにもたくさんの小説家やエッセイストが本や読書に関するエッセーを書いているんですよ。
読書エッセーを少しでも身近に感じていただけたでしょうか?
 
2024年のテーマは「何度だって読みたい本!」です。
ぜひあなたの「読み返したい!」を教えてください。
「読書に関するエッセーコンクール」へのご応募をお待ちしています!
(市立図書館ホームページの別ページが開きます)

和菓子の愉しみ

『和菓子の愉しみ』 堀部 美奈子/著 翔泳社(市立・成人 596.6//24)

現代の暮らしの中で、和菓子をより豊かに、深く楽しむための知識やアイデアを
集めた一冊です。
和菓子の素材や歴史、技法といった基礎知識はもちろん季節ごとの味わい、五感を使った愉しみ方、自宅でいただく際の器選び、煎茶や紅茶、珈琲との合わせ方。
そして、簡単に作れる和菓子レシピなど、食べるだけでなく、ひとつの和菓子から広がる豊かな体験、心も体も満たしてくれる、和菓子の愉しみ方を提案してくれます。

日々進化していく「新しい和菓子」も紹介されています。
個人作家のお菓子や老舗の新しい取り組みなど、今の暮らしに寄り添う、現代の和菓子との出会いの愉しみがあります。
 
和菓子の見た目の美しさや独特の味わい、奥深さを感じながら、和菓子の魅力を、存分に楽しみたいですね。