図書館スタッフおすすめ本
婚活男子必読!
『はじめての男の婚活マニュアル』 男の婚活研究会/著 秀和システム (市立・成人152.2/ /15)
婚活。
その門をくぐるには、ただでさえ一抹の恥ずかしさが漂うというのに、蛮勇をふるってこの旅に乗り出すと、そこには、数えきれないほどの、男の悔しさ、男の無念さ、そして、やり場のない男の怒りが、打ち捨てられています。
なぜか。
それは、大抵は男の側に原因があります。
男は、力を入れれば入れるほど、頓珍漢なことをしてしまう。
しなくてもいいことに心血を注ぎ、しなければいけないことに配慮が行き届かず、その結果、「ごめんなさい。」の大山脈を築いてしまうのです。
この本は、自分を偽って、仮面を被れと言っているのではありません。
他人から必要とされる人間になるためには、こういった点を努力した方がいいよと、アドバイスしてくれる本です。
仕事に置き換えても役立つことが書いてあります。
仕事の本だと自分に言い聞かせて、恥ずかしくても、ぜひ手に取ってみてください。
本の分類番号は、152.2。
倫理学・道徳の本が並ぶ、分類番号150番台の棚を見てください。
倫理や道徳の本を読みに来たと思えば、恥ずかしくないでしょう。
また、自動貸出機で本を借りれば、何を借りたか、他人には分かりません。
雑誌コーナーの一番、貸出カウンター寄りに、貸出機があります。
自動貸出機は、バーコードさえ読み取れればよいので、周りが気になる人は、本の題名を隠して、貸出機に置いてもいいですよ。
この本が広く読まれて、婚活で泣く男性を一人でも少なくできればと願っています。
婚活失敗歴うん十回の男より。
語り継がれる昔話
『日本昔話百選』 稲田 浩二,稲田 和子/編著 三省堂 (市立・児童388/ /研究)(点字・録音資料室 録音図書)
15年程も前の、まだ子どもが小さかった時です。
毎夜、絵本の読み聞かせタイムを楽しみにしていてくれる子どもに、そろそろ、言葉の持つ力だけで想像できるようになって欲しいと思いました。
それなら、日本の昔話をしてあげたいと選んだ本が『日本昔話百選』でした。
ずっと語り継がれてきた地方の、飾りけのない暮らし言葉で百の話が採話されています。
それでこそ、人生を戦いぬき、愛してきた人々の心がこもり、未来ある幼な子の心に語りかけるのです。
「なんと昔があったそうな。むかし、じいさんとばあさんがおったそうな…… むかしこっぽり。」
子どもに話してあげながら、いつのまにか私が、日本の豊かな風景や心で一杯に満たされていきました。
今も私の本棚にある、そして皆さんにおすすめしたい本です。
都道府県の持ちかたってナニ?
『都道府県の持ちかた』 バカリズム/著 ポプラ社 (市立・成人049/ /12)
小学校の頃、都道府県を覚えるのに苦労した思い出のある方は多いと思います。
当時、この本に出合っていれば…と思える程、都道府県がおもしろく紹介されています。
著者バカリズムさん独特な感性で、今まで考えたこともなかったような持ちかたを教えてくれています。
持ちかたポイントも笑ってしまいます。
基本データも掲載されており、都道府県の特長、人口、産業なども知ることができ、大人の方からお子さんにもお勧めです。
個人的に、三重県の持ちかたが、一番かっこいいですね。
介護の夢と現実を知りたきゃ、これを読め
“介護の夢と現実を知りたきゃ、これを読め 公務員の夢と現実を知りたきゃ、これを読め”
『ヘルプマン!』(1巻~27巻) くさか里樹/著 講談社 (市立・成人726.1/クサ/)
この本は、一人でも多くの方が介護の世界に入って来てほしいとの切実な願いを込めて、ご寄贈いただきました。
皆さん、特に学生さん、ぜひ手に取って読んでください。漫画ですから、読みやすいと思います。
私がこの本をお薦めするのは、介護の尊さ・素晴らしさだけを描いていないからです。むしろ、介護の厳しさ・残酷さを描いた場面の方が、はるかに多いです。
もし私がこの本を学生の時に手にしていたら、私は介護の道には進まなかったと思います。私のような軟弱者には、この厳しさを乗り越えるだけの根性や覚悟がありません。
だからこそ、若い人には、この本を読んでほしい。この本を読んで、自分には無理だと思ったら、別の道を探した方が良いと思います。
この本を読んで、よし、私はこの世界で頑張ってやる!、と意気込める人には、ぜひ、介護の道に進んでほしいのです。
覚悟を持った元気な若人を、介護の世界は求めています。
あと、若い人と公務員の皆様。この本の26巻と27巻を、ぜひ読んでください。
私には、ここに描かれていることが、フィクションや演出とは思えない。公務とは何かについて、核心を突いた問題提起をしていると思います。
26巻と27巻を読んで、よし、私はこの世界で頑張ってやる!、と意気込める人には、ぜひ、公務員の道に進んでほしい。
さて、この本は、漫画という表現形態に着目して、芸術(700)の分野で、絵画(720)に属する、漫画・挿絵・童画(726)に分類し、その番号が並ぶ棚に並べました。
この本との出会いを求めて図書館へみえたら、分類番号(726)の本が並ぶ棚の位置を職員に尋ねるか、本棚側面に表示した緑色の分類番号を目安に、書架までいらっしゃってください。
この本が、文字主体で表現された出版物であれば、社会科学(300)の分野で、社会(360)に属する、家庭(367)や社会福祉(369)に分類したでしょう。
このあたりの話は、別の本をご紹介する時に、ご説明できればと思います。
それでは、今日はこの辺で。
タスキをつないで
『風が強く吹いている』 三浦しをん/著 新潮社 (市立・成人913.6/ミウ/ )
本書は箱根駅伝にむけての弱小陸上部の群像青春物語です。
エリートアスリートとは違う個性豊かな10人が監督も、サポートをしてくれるスタッフもいない中、独自の練習メニューで箱根駅伝を目指します。
10人につけられたニックネームはとてもユニークで、各人の個性、エピソードにあっています。それぞれに与えられた課題を乗り越えて成長していく若者の姿、そして箱根駅伝の当日、タスキをつないでいく先に待っているそれぞれ思いを描いています。
本書を読んだあとにテレビで見る箱根駅伝。上位、下位のチーム、有名、無名の選手を誰しも応援したくなるそんな一冊です。
男も料理をしよう!
『速習!男のメシ仕度』 西田成夫,高谷典子,金久保茂樹/著 祥伝社 (市立・成人596/ /11)
男も料理ができれば、もっと人生が楽しくなること間違いなし!
この本には、簡単な料理や、レトルト、インスタント食品、冷凍食品、乾麺などを使いこなす方法ものっています。
また、スーパーへの買い物、用具と調味料の知識、キッチン収納マップ、料理術、後片付け
など料理のエッセンスがほとんどのっているのでこれを読めば、あなたも料理がしたくなる本です。
『江戸東京の庭園散歩』
『江戸東京の庭園散歩』 田中昭三/著 JTBパブリッシング (市立・成人629.2/ /10)
庭園の鑑賞といえば、まず京都の庭を思い浮かべる方が多くみえると思います。特に興味のある方は、奈良時代から近代まで、全国にある浄土式、回遊式、枯山水の庭園、或いは茶庭、大名庭園、西洋風の庭園等さまざまな様式の庭園を巡ってみえることでしょう。
本書は、江戸300余藩の大名が造り上げた回遊式庭園の数々。その面影を辿りながら江戸に花開いた庭園文化を紹介しています。東京には、江戸時代に千個あまりの庭園があったそうです。現在は大部分が取り壊されてしまいましたが、今でも静寂な地として幾つかの名園が残っています。
例えば文京区にある8万㎡を超える広さをもつ六義園ですが、柳沢吉保によって造られた和歌の趣味を基調とした「池泉回遊式」の大名庭園です。文化人でもあった吉保が七年の歳月をかけ、「万葉集」と「古今和歌集」に因んだ景を選び、「六義園八十八境」を定めていました。もちろん理屈ぬきに目を見張る美しい庭です。また例年11月下旬から12月上旬まで紅葉の名所ということでライトアップもされています。
この本には、都内の代表的な庭園が20余り紹介されていますが、その他に日本庭園の基本的な見方もやさしく解説されています。東京へ行かれた時、静かな場所に立ち寄りたいと思われる方におすすめの一冊です。
読めば、小学生時代にタイムスリップ
『ランドセルしょって。』 k.m.p./著 メディアファクトリー (移動726.5/ /10)
小学生のあの頃を思い出す本です。
小学生時代、カサ一本の色んな持ち方を考案して、実行しては、ひとりでにんまりしてませんでしたか?
指一本で運んだり、カサの先を靴の中に入れて歩いたり、柄の部分に荷物をかけて運んだり・・・。
帰り道が楽しくて仕方なかったあの頃が、ページをめくるたびに鮮やかに蘇ります。
昔、小学生だったすべての大人に送る、ふっと笑える懐かしい気持ちになる本です。
パンケーキを読む
『パンケーキの歴史物語』 ケン・アルバーラ/著 原書房 (市立・成人383.8/ /13)
最近、テレビや雑誌などいたるところで目にするパンケーキ特集。
おいしそうなレシピ本を眺めるだけでも楽しいですが、こんな本を見つけました。
タイトルは『パンケーキの歴史物語』。
パンケーキとは何かといった定義から始まり、その歴史や様々な国のパンケーキ、祝祭の際に食べられるものからストリートフードとしてのパンケーキまで社会や文化との関係を交えながら分かりやすく説明されています。
日本からは「どら焼き」と「お好み焼き」がパンケーキのひとつとして紹介されているのはちょっとびっくり、新しい発見がいろいろありました。
この「お菓子の図書館 歴史物語」シリーズは他にも「ケーキ」、「アイスクリーム」「パイ」、「チョコレート」の4冊があるので次はどれを読もうか迷い中です。
大切なものは目に見えない...心の豊かさ・心の贅沢を探しもとめて♪
『美 「見えないものをみる」ということ』 福原義春/著 PHP研究所 (市立・成人914.6/フク/14)
経済界随一の読書家で知られる資生堂の名誉会長が記した本書は、本当に美しいものが美しいと評価されているのだろうかといった素朴な疑問から始まる。リッチとは…心の豊かさ、心の贅沢…究極のエレガンスでもある。文化に造詣が深い著者が、影響を受けてきた多岐多様の本も引用しながら、音楽、美術、自然などのなかに潜むリッチなものを紹介し、効率性や経済性を重視する時代に警鐘を鳴らす。視覚だけでなく、五感のすべてで対象を感じるのが日本人なのである。本来日本人が持っていた、見えないものをみる感性を取り戻すにはどうしたらいいか…本書は人生のより深い味わい方を説いた次世代へのメッセージである。本書のみならず、本書で紹介されている文献についてもぜひとも読んでいただきたい。
本書の記述の中で私が最も興味を示した箇所は、傳田光洋氏の研究だ。資生堂の皮膚科学の研究者である傳田氏は、鼓膜は聴覚で感じられる音しか聞いていないけれど、全身の肌はどう受けとめているのかという研究を行った。傳田氏の著作には、『皮膚感覚と人間のこころ』(新潮社)、『賢い皮膚』(筑摩書房)、『第三の脳』(朝日出版社)、『皮膚は考える』(岩波書店)などがある。最先端の研究成果を基礎に生命とこころの本質に迫るこれらの本からは、触覚や皮膚感覚についての新たな発見があることだろう。
本書では、詩人の高橋順子氏が書いた『雨の名前』・『風の名前』・『花の名前』(小学館)が紹介されている。育花雨、甘雨、青時雨、御雷様雨、秋雨、御精霊雨、雨雪、風花…。玉風、毘嵐婆、雁渡、少女風、花信風、星の出入り…。桜、花王、馬酔木、蒲公英、菫…。このシリーズは、日本に伝わるそれぞえの名前を集めて、カラー写真・詩・エッセイでつづる写文集である。日本人は、昔から四季による自然の変化に敏感で、自然との触れ合いの中で、言葉も豊かに発達させてきた。しかしいま、自然の気配を敏感に感じ取る力や感じる機会が日本人から失われている。そして自然を表す言葉は急速に消えつつある。このシリーズを読んで私たちが本来持っていた感覚を取り戻してほしい。
傳田 光洋/著
『皮膚感覚と人間のこころ』 新潮社 (市立・成人141.2/ /13)
『賢い皮膚 思考する最大の<臓器>』 筑摩書房 (市立・成人491.3/ /09)
『第三の脳 皮膚から考える命、こころ、世界』 朝日出版社 (市立・成人141.2/ /07)
『皮膚は考える』 岩波書店 (市立・書庫491.3/ /05)
高橋 順子/文,佐藤 秀明/写真
『雨の名前』 小学館 (市立・書庫451.6/ /01)
『風の名前』 小学館 (市立・書庫451.4/ /02)
『花の名前』 小学館 (市立・書庫470/ /07)
奇妙な隣人たち
『ウイルス・プラネット』 カール・ジンマー/著 飛鳥新社 (市立・成人465.8/ /13)
「ウイルス」・・・何とも不穏な響きです。不倶戴天の敵とはいかないまでも、あまりいい印象を持っていないという人が多いのではないでしょうか。しかし彼らは、ずっと昔から人類のすぐそばで、時にはとてつもなく大きな影響を及ぼし合いながら存在してきたのです。
この本の中で紹介されているウイルスたちは、数えきれないほど存在するウイルスの種類の中の、ほんのいくつかにすぎません。ですが、その顔ぶれは実にバラエティーに富んでいます。大昔からの人類のおなじみさんから、ここ十数年の新顔、人を助けてくれるものもいれば、人を死に至らしめるものもいて、実にさまざまです。しかし共通して感じられるのは、われわれとの距離の意外な近さでしょうか。読んだ後、彼らウイルスたちに不思議な親近感を覚えてしまう、そんな本です。
『静かなノモンハン』
『静かなノモンハン』 伊藤 桂一/著 講談社 (市立・郷土作家 913.6/イト/郷土)
ノモンハン事件、昭和14年モンゴル・ソ連軍と日本・満州軍との極地的紛争、一説によると、日本・満州軍の戦死者:18,115名、負傷者・行方不明者:30,534名・合計48,649名。
この作品は伊藤氏が、実際にノモンハン事件に参加した兵士から見聞し、戦記小説として生まれたものです。
伊藤氏自身も出征兵士として、満7年間の軍務についた経験を基に、次々と戦友が戦死していく中、兵士たちがどのような気持ちで戦い、傷つき、死んでいったか。伊藤氏が同じ兵士の目線に立って見事に描いた作品です。
特に印象的なのは、停戦後、戦場掃除(遺体回収)の命令をうけた鳥居少尉が「実に、みんな死んでしまった。みんな死んでしまったから、ここはいまこのように静かなのだという、しみじみとした思いです。」という一説です。
伊藤氏もすでに90歳をこえられ、この戦いのみならず第二次世界大戦終了まで行われた数々の戦いを経験した兵士の多くは亡くなり、戦争経験を語れる人はどんどん減少しています。
「戦争というものが、いかに悲惨で残酷なものであったか!」
それを風化させないためにも、現在の平和な日本に生まれた皆様に、ぜひご一読いただければと思う作品です。
※伊藤氏をはじめ四日市出身や四日市ゆかりの作家の作品は、市立図書館2階郷土作家コーナーで、貸出・閲覧できます。
肩の荷が下りて、楽にさせてくれた一冊
『大人の女の流儀』 辛淑玉/著 PHP研究所 (市立・成人159.6/ /12)
「人は自分の人生以外は背負えないのだ」
この一言が、すうっと私の中に入ってきた。そうなのです。
仕事のため、子どものため、あのため、このためと頑張っても、
だれも褒めてくれません。それどころか、煙たがられたりします。
もちろん、褒めてほしくてやっているわけではありません。
でも、ときどき虚しくなる時があります。
そんなときに、この一言を思い出します。
「大人の女の流儀」ちょっと引いてしまうタイトルですが、
かっこいいおんなになろう!!と言っているわけではありません。
頑張りすぎている女性に気軽に手に取ってほしい一冊です。
ちがう自分に出会えるはず!?
ところで、「大人」って、なんなんでしょう?
『夜と霧』 ― 人生があなたを待っている
『夜と霧 ドイツ強制収容所の記録』 V.E.フランクル/著 みすず書房 (市立・書庫946)
『夜と霧』(新版) V.E.フランクル/著 みすず書房 (市立・成人946/ /02)
この本は、原題を『心理学者、強制収容所を体験する』といい、1946年に出版されました。
初めて日本に紹介された1985年版、原著の改訂版を訳した新版ともに増刷を続けており、現在でも広く読まれている本です。
精神科医であった著者のV.E.フランクルは、ユダヤ人であったためナチスに捕えられ、過酷な収容所生活を経験しました。その収容所での体験を一冊にまとめた本がこの『夜と霧』です。
フランクルは、人生には無条件に意味があるとし、患者が人生の意味を見つける手助けをすることによって治療する「ロゴセラピー」を構想していました。しかし、その構想を発表する前に強制収容所へ連行されます。『夜と霧』では、極限の生活の中でフランクルがどのように生きる意味を見つけ生きのびたかが書かれており、人が生きていく上で人生の意味を見つけることの重要性を伝えてくれます。
関連図書として、フランクルの心理学をわかりやすく説いた『フランクル心理学入門 どんな時も人生には意味がある』[市立・書庫 146.8/ /00]、綿密なインタビューによってフランクル夫妻の人生をたどる『人生があなたを待っている』[市立・成人 289/フラ/06]、東日本大震災を経て改めて「夜と霧」を読みなおす『フランクル『夜と霧』への旅』[市立・成人 946/ /12]、テレビ放送を書籍化した『フランクル『夜と霧』 絶望の果てに光がある』[あさけ 946/モロ/ ]などを図書館では所蔵しています。
原著が刊行されて68年がたった今でも、色あせない魅力をもつ本です。
“三重の城を極める!”
『三重の山城ベスト50を歩く』
福井健二,竹田憲治,中井均/編 サンライズ出版 (市立・成人291.5/ /12 市立・地域L290/ /12)
先日、岐阜城へ行きましたが、暑いのにもかかわらず、たくさんの人たちが観光にきていて驚きました。
最近、お城ブームなのでしょうか?観光スポットとして有名なお城もありますし、関連書籍も数多く出版されています。
なかには、武将隊やご当地キャラクターなど、お城を一緒に盛り上げてくれる人やキャラクターが、人気になってきていますね。
時代小説を読んでいると、小説の中に出てきたお城に行ってみたくなりますし、実際に行く事も多々あります。
でも、近くの有名なお城は既に行ったことがあるし、遠方だとなかなか日帰りでは難しい。
そんななか、日帰りで行くことのできるお城はないかなあと探していると、『三重の山城ベスト50を歩く』という本を発見!
本をひらいてみると、難しい文章がずらりとならんでいます。
私には難しいなあと思っていましたが、築城の由来を見ていると地元に住んでいるのに意外と知らない事が多く、つい夢中になってしまいます。
アクセス地図ももちろん掲載されており、この地図がとてもわかりやすい。
主な遺構やお城の概要図等が掲載されており、上級者向けな内容もありますので、お城好きな方でも飽きない一冊となっております。
自分の身近な所に、昔はこんなお城があったのかと想像すると、わくわくします。
四日市市にも数か所、城跡がありますよ。
どこにあるのか、ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、知らない方は、ぜひこの本を手にとって調べてみてください。
山城だけでなく、平城も掲載されているので、山城はちょっと大変と思われる方には、平城をおススメします。
そんな私も、この本を読んで、伊賀上野城や田丸城跡へ行ってきました。
伊賀上野城は、とても賑わっていましたし、田丸城跡には石垣があり、生垣のすぐそばには、蓮の花が咲いていて、とても綺麗でしたよ。
桜や紅葉で有名なお城もありますので、お花見ついでに、少しでも身近なお城に興味をもってみてはいかがでしょうか?
さて、次はどのお城に行こうかな。
ランランラン♪ ―自分なりの楽しみ方を見つけよう!―
『マラソン1年生』 たかぎなおこ/著 メディアファクトリー ( 市立・郷土作家 782.3/ /郷土)
動きやすい服と運動靴があれば、気軽に始められるランニング!
家の周りや公園を走れば、お金もかかりません。
しかし、走ることを敬遠する人は多いのではないでしょうか?
「だってしんどいもん。」
待って待って、それって昔のイメージが残っていませんか?
学生時代に、走りたくなくても走らされる、体育の授業。
タイムを計られ、競い合うマラソンのイメージ・・・。
こうしなきゃいけないと縛られる必要はないんです。
自分のペースで走ってみませんか?
お気に入りの音楽を聴きながら、お友達とおしゃべりをしながら、季節を感じながら、あなたなりの楽しみを見つけながら。
そんなラン生活のおともに『マラソン1年生』を読んで、楽しみ方を広げてみませんか?
そして、『マラソン2年生』( 市立・郷土作家 782.3/ /郷土)、『まんぷくローカルマラソン旅』( 市立・郷土作家 782.3/ /郷土)、『海外マラソンRunRun旅』( 市立・郷土作家 782.3/ /郷土)と、著者たかぎなおこさんのマラソン道は続きます。
四日市市出身で親しみあふれるお人柄のたかぎなおこさんの、ポップで読みやすいイラストエッセイです。
もちろん走らない人も読むだけで楽しめます。
どんな場所へ行って、どんな人に出会って、どんな冒険があるんだろう。
いつのまにか、走ることが好きになるかもしれません。
クモの網に出会う
この本には、クモの網の標本の写真がたくさん掲載されています。(住まいではなく餌を獲るためのものなので、「巣」ではなく「網」と呼ぶのだそうです。)そしてその写真をもとに、その網を張るクモや、網の構造についてが紹介されています。
この本を読んだ後には、例えば道端の用水路に張られているクモの網の多さに気付いたり、夕方の軒先に網を張るクモの動きが見守られたり、ジョロウグモの網を見つけふと足を止めたりという、ちょっとだけ新しい日常が始まる?かもしれません。
“内澤旬子”という人
内澤旬子/著
『世界屠畜紀行』 解放出版社 (市立・成人648.2/ /07)
『身体(からだ)のいいなり』 朝日新聞出版 (市立・成人916/ウチ/11)
『飼い喰い 三匹の豚とわたし』 岩波書店 (市立・成人645.5/ /12)
『捨てる女』 本の雑誌社 (市立・成人916/ウチ/13)
ずっとわたしが目が離せないでいる人、それが、内澤旬子という人です。
2007年に出版された『世界屠畜紀行』が話題となり、わたしもその時にその存在を知ることとなりました。
こちらの本は、実際に著者自らが世界のさまざまな屠畜場を訪れて、動物たちが肉になるまでの様子をイラストで紹介しています。
その時に、著者に興味を持って他にエッセイのようなものは出ていないのだろうかと探したのですが、その頃は出版されていませんでした。
そして、忘れた頃に手にすることができたのが、待望のこちらのエッセイです。
『身体(からだ)のいいなり』。著者の乳がん闘病記です。
とにかく、こんな闘病記は今まで読んだことがない!という衝撃でした。
その後も、実際に自分で豚を飼って食べるという、これまた衝撃の体験ルポ『飼い喰い』や、ありとあらゆるものを捨てに捨てまくるエッセイ『捨てる女』など、毎回期待をして読んでもさらなる衝撃が待っている内澤さんの世界からここ数年ずっと目が離せないでいます。
衝撃的で痛快な内澤旬子さんの世界を、怖いもの見たさ、でぜひのぞいてみて下さい。
“香りに挑戦!?”
『アロマテラピーの基本』 枻出版社 (市立・成人499.8/ /13)
シャンプーや衣類の柔軟仕上げ剤など、普段の家庭生活の中でも気軽に香りを楽しむことが一般的になってきました。香水やオーデコロンなどは苦手で、勝手に自分は無香料派であると決めていました私でしたが、ある日何となく使ってみた食器用洗剤にお気に入りの香りを発見!香りも時には良いものだと実感していたところ、アロマテラピーは、科学的にも研究されており、医療的な効果も期待できるものだと聞き、試してみたくなりました。
初心者向きでわかり易くまとめられたものがないか探してみたところ、この本を見つけました。
芳香器(ディフューザー)の選び方から、精油(エッセンシャルオイル)の組み合わせに至るまで、いろいろと網羅されている割にシンプルに短くまとめられていて、ちょっとした注意点も書かれており参考になりました。
まずさっと読んで色々な使い方を知り、次に、図鑑のように効能を見ながら気になる香りをチェックしています。組み合わせを考えたりして読むだけでも楽しめますが、今度機会があればお店を覗いて、好きなディフューザーを探してみたいと計画中です。
隣に神様のいる世界=神去村(かむさりむら)
『神去なあなあ夜話』 三浦しをん/著 徳間書店 (市立・成人913.6/ミウ/)
このお話、都会の高校を卒業した若者が、なぜか何もない山奥の林業に就職し、人として成長していく物語であることは、皆様ご承知のことかと思います。
「山ではなにが起こるかわからない。最後は神頼みしかないんだよ。」
「山のもんを、ひとの住む場所にいれてはあなんねぃな。山は山、ひとはひとや。俺たちは山にお邪魔させてもらっとるんや、ちゅうことを忘れては、神去の神さんに怒られるねぃな。」
三重県美杉村を題材とした「神去なあなあ日常」「神去なあなあ夜話」。読み返してみると、やはり、内容の面白さ、楽しさは、「なあなあ」の世界に住む住人の心の在り様にあると思います。
「なあなあ」を「まあまあ」「大体」と言い換えれば、一部分の正解でしょうが、林業という自然の中での営みは、最後は神頼み、神様の掌の中の営みであり、人間社会の営みの結果は「なあなあ」にしか過ぎないと感じさせてくれます。
志摩の生まれの私は、小さいころから聴かされた言葉、「板子一枚下は地獄」という、海を生活の場にしてきた人々の心の在り様の中で育ちました。「お盆を過ぎたら潮あびに行くな、サメが来るぞ。」引き潮の強くなる時期を子どもにそう教えたのでしょうか。
おやかた(社長)の一人息子、山太のごとき少年だった私にとって、山と海という世界は違っても、50年の前の日常を追体験させてくれます。
第三弾を心待ちにしているのは私だけではないと思いますが、「なあなあ」と待ちましょう。その前に、映画も公開されますので、それも楽しみにしています。
がんばれ!現役ナローゲージ
『究極の現役ナローゲージ鉄道』 岡本憲之/著 講談社 ( 市立・成人686.2/ /12)
内部・八王子線や北勢線のような「小さくて狭いけど、かわいらしい電車」は、私にとってはめずらしくなく、日本全国どこにでもあるものだと以前は思っていました。
この本では、狭い軌間の鉄道「ナローゲージ」について紹介していますが、鉱山や工場内で使用されているものに混じり、今現在も旅客営業している路線として「近鉄内部・八王子線」「三岐鉄道北勢線」「黒部峡谷鉄道」の3つが挙げられています。
観光スポットとして有名な鉄道と並んで紹介されている地元の電車の姿を見ると、誇らしいような気恥ずかしいような、なんとも言えない気分ですが、貴重な存在であり、また地元ならずとも、一部の鉄道ファンから愛されているのを感じます。
本書(2012年出版)では「存続の危機迫る!」と紹介されている内部・八王子線も、4月から新会社による運営となり、北勢線も今年4月に開業100周年を迎えました。
今後もその歴史が続くことを願い、にわか鉄道ファンとしては乗り続けていきたいと思います。
皆さんも、ナローゲージに乗って、ちょっとお出かけしてみませんか?
好きな作家:「ロザムンド・ピルチャー」
ロザムンド・ピルチャー/著 中村 妙子/訳
『シェルシーカーズ 上・下』 朔北社 (市立・書庫933/ヒル/ )
『九月に 上・下』 朔北社 (市立・書庫933/ヒル/ )
『ロザムンドおばさんの贈り物』 朔北社 (市立・成人933/ヒル/13)
私にとって気分が落ち込んだとき、手に取って読み返したくなるのは、あたたかい気持ちで満たしてくれる「ロザムンド・ピルチャー」の作品です。
ピルチャーは、イギリスを代表する女性作家のひとりで、スコットランド・コーンウォル・ロンドンを舞台にした作品を多く書いています。イギリスの自然風景や、さりげない日常風景の描写が細やかでまるでその情景が目に浮かぶようです。登場人物の感情も、日常で誰もが感じるような喜び・悩みなど豊かに表現されていて、ひきこまれます。時間の流れがゆったりとしていて、物語の世界にどっぷり。春の日差しのなかで読むのにもぴったりです。
初めて読んだのは、長編の『シェルシーカーズ 上・下』(中村妙子/訳 朔北社 1995年)。「貝を探す子どもたち」という作品を残した著名な画家の娘・ペネラピとその家族の物語です。この作品には『九月に 上・下』(中村妙子/訳 朔北社 1997年)という続編もあります。最近、再版された『ロザムンドおばさん』シリーズ(『ロザムンドおばさんの贈り物』(中村妙子/訳 朔北社 2013年)ほか)など、ちいさな幸せがギュッと詰まった短編もおすすめです。中村妙子さんの訳もすてきです。モンゴメリやミス・リードが好きな人はきっとお気に召すはず?
『桑名町人風聞記録Ⅰ』
『桑名町人風聞記録Ⅰ』
桑名町人風聞記録刊行会/編 清文堂出版 (市立・地域 L/221/ /13)※閲覧用資料です。
桑名の鎮国守国神社には、近世後期から明治初頭までの出来事を書き留めた『豊秋雑筆』という31冊の史料が収蔵されており、本書はこの史料の天保5(1834)年から文久2(1862)年までの部分を翻刻し、『桑名町人風聞記録Ⅰ』として刊行したものである。
『豊秋雑筆』の筆者は桑名城下に住む角屋吉兵衛という町人であるが、驚くべきはその情報量の豊富さと幅広さである。
桑名近辺の出来事は言うまでもなく、黒船来航や桜田門外の変、和宮下向のことなど、幕末期の江戸や京都の情勢についてもかなり詳しく記されている。
内容は多岐にわたり、身近に起こった事件や災害、当時の政治・経済・社会情勢、さらに、文学・芸能にまで及び、奇事・奇談の類まで掲載している。筆者が実際に目撃したという異様な形をした彗星やおびただしい数の流星群、また謎の飛行物体の出現記事なども随所に見られ、想像心も掻き立てられる。
四日市地域に関する記述も多くあり、なかでも文久2年の「古物掘出し候事」は、現在、三重県の有形文化財に指定されている「伊坂の銅鐸」の発掘記事である。
「朝明郡伊坂村、俗に古城跡といふ、字十字山といふ所より、岡村久四郎之倅此図のごとくの銅物を掘出しける、其中に玉の数凡三百粒余程有、其外くだ玉のごとくの品少々あり、・・・」とあるように、挿絵を添えてその出土品を紹介しているが、銅鐸といっしょに製作年代を異にする小玉、管玉などの装身具類も出土していたことが分かり、興味深いものがある。また、天保11年の「萱生中村之もと女の事」、嘉永5年の「おもとの髪のこと」の記述は、四日市市三重地区に伝わる民話「山姥の毛」の内容を裏付けるものでおもしろい。
このように同書は、庶民の手による日常記録として地域の歴史に新たな発見と見直しをもたらすものであり、幕府方の先鋒ともなった桑名藩の動向をはじめ、幕末から明治にかけての激動期の地域の有様を記した第2巻の早期刊行が望まれる。
新生活を楽しくスタート!
入園、入学に新生活、4月からお弁当作りを始める方が多いのではないでしょうか。毎日作るのは大変、続けられるかな、マンネリ化しそう・・そんなお弁当作りの悩みを解決してくれそうな1冊です。
休日などにまとめて作りおきしておいたメインのおかずを冷蔵(または冷凍)、朝はレンジでチンしてアレンジ。
おすすめは“鶏そぼろ”。調味料を変えるだけで、三色弁当や和風オムレツ、ミートソースパスタやドライカレーに変身してしまいます。再加熱と味付けを一緒にしてしまう調理法に驚き!あとはこれも作りおきの副菜と、卵のおかずだけは調理して完成。
忙しい朝の味方になってくれそうな作りおきおかずのお弁当。味も抜群です!